◆クイーンS追い切り(7月31日・札幌競馬場)

 2重賞の出走馬が31日、確定した。第73回クイーンS・G3(3日、札幌)はアリスヴェリテが木曜追い。

札幌競馬場の芝コースで抜群の加速を見せ、2度目の重賞制覇へ態勢を整えた。

 みなぎる気合が状態の良さをうかがわせた。アリスヴェリテは、札幌・芝コースで5ハロン69秒4―12秒2をマーク。すでに仕上がっているため単走馬なりの調整だったが、うなるような手応えのままゴール板を駆け抜けた。息遣いも良好で態勢は万全と言っていい。三渕助手は「できるだけセーブしようと思ってやりましたが、最後の100メートルで手綱を放すといい反応でした。すごくいい状態だと思います」と納得の表情を見せた。

 初の北海道シリーズ参戦だが、昨秋には米G1・ブリーダーズCディスタフ(4着)にも出走しており遠征は慣れたもの。「最初だけ力んでいましたけど、(入厩)2日目からリラックスしてくれました」と環境にもすぐ順応した。この日は初の芝コース入りとなったが「洋芝でもいい走りをしてくれましたよ」との言葉通り、軽快なフットワークからは一抹の不安も感じられない。

 持ち前のスピードを生かすには直線の短いコース形態、開幕2週目のきれいな芝は言うまでもなく絶好だ。同助手は「スタートを決めて無理せず逃げるのが理想ですね。

ゲート自体は五分くらいなので、枠は真ん中あたりがいいです。ついてくる馬はしんどいと思いますよ」と他陣営をけん制した。ハナを切った前走のヴィクトリアマイルは寸前まで粘って0秒1差5着。昨年のマーメイドS以来となる逃げ切りで“快速娘”が2つ目の重賞タイトルをつかむ。(角田 晨)

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