地方競馬全国協会(NAR)から、8月以降の騎手免許を交付しないと通知された愛知の岡部誠騎手(48)について8月1日、同協会のホームページが更新され、引退騎手として記載された。規定では禁錮刑を受けた者は5年ほど、騎手試験を受験できないものの、岡部元騎手は該当しないため、受験資格はある。

地方競馬の騎手免許を再取得することを希望した場合、最短で1年後に受験は可能だ。

 同騎手は地方でも屈指の技術を持つ騎手として知られるが、最近は不祥事続きで相次いで処分を受けた。

 昨年7月に関係者の内部通報から数々のハラスメント行為が発覚し、同年8月に実効8日間の騎乗停止と戒告処分。今年6月には笠松競馬場の調整ルーム等又は通信機器の使用を禁止されている時間帯において15件の通信記録確認された。

 これが、騎手調整ルームに関する管理者指示事項に違反するとされて、名古屋競馬を施行する愛知県競馬組合から処分委員会の処分が決定するまでの間、騎乗を拒否されるという異例の事態に発展し、6月2日以降、騎乗をしていなかった。

 この件では7月25日に笠松競馬を主催する岐阜県競馬組合から同日から11月18日までの実効60日間の騎乗停止処分を受けている。

 ◇岡部 誠(おかべ・まこと)1977年3月3日、愛知県生まれ。48歳。1994年10月にデビューして地方通算5271勝。名古屋競馬のリーディング騎手に9回輝き、19年2月にはNARの記録がある1973年以降では初となる1日8勝をマークするなど同競馬を代表する騎手だった。JRAでも19勝を挙げている。

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