宝塚星組トップスター・礼真琴(れい・まこと)が10日、東京宝塚劇場でサヨナラ公演ミュージカル「阿修羅城の瞳」、ファンタジック・タペストリー「エスペラント!」の千秋楽後、退団記者会見を行った。

 2009年入団の95期生。

音楽学校を首席で卒業し、若手時代から歌、ダンス、芝居と高いレベルで3拍子そろった逸材として、早くから抜てきが続いた。19年10月14日付で星組トップスターに就任。相手役に舞空瞳を迎えた。入団11年目で、令和、95期生として誕生した初のトップスターとなった。同年「眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~」「Ray―星の光線―」で大劇場お披露目を果たす。

 星組一筋17年目での集大成となった礼はサヨナラショーでは客席に降りてハイタッチ。

 青いバラの花束を贈られ「愛にあふれた宝塚。立ち止まったことも何度もありました。同時に苦難を乗り越えた先には必ず光が差すことを身をもって感じた」と振り返り、「さみしくてたまりません。今目に映るすばらしすぎる景色一生忘れません」と語った。

 そして、星組組長・美稀千種へ「世話になったな、南北先生。俺は旅に出る」とセリフを向け、「青春のすべてでした。

本当にありがとうございました」と感謝を述べた。

 終演後の会見では「今はとても幸せいっぱい」とあいさつ。今後については「自分が一番不安。明日からの自分自身が。この自分がどう女性初心者として生きていくか」と話しながら、「どこかでまた自分の歌声を聞いていただける機会があったらいいな」と思い描いた。

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