女優の浜木綿子(89)とタレントの萩本欽一(84)が17日放送のフジテレビ系「ボクらの時代」(日曜・午前7時)で44年ぶりの再開を果たす。共演の女優・柴田理恵(66)とともに収録後、スポーツ報知などの取材に応じたふたり。

浜は「これでお別れするのは嫌」と欽ちゃんへの思いを明かした。

 宝塚歌劇団で娘役トップとして活躍しその後も多くの主演ドラマで代表作を生んだトップ女優・浜と、「視聴率100%男」と呼ばれた萩本の奇跡の再会は、浜の希望により実現した。番組出演の相手役として萩本を指名した浜は「とっても幸せな時間でした。やっぱり生きててよかったな」ときらきらとほほえんだ。

 1979年に日本テレビで放送された「欽ちゃんドラマ OH!階段家族!!」や、「欽ちゃんのちゃーんと考えてみてネ!!」(80年~81年日本テレビ)など様々な番組で萩本の相手役として浜が共演。萩本は「(浜は)ボクの中で女優さんというよりも、一番きれいな笑いをやる人。コメディアンとしてこういう人になりたいなと」とずっとあこがれていたという。

 当時は萩本の自宅に浜が遊びに行くこともあり、その後も互いの誕生日には連絡を取り合う仲が続いていたが、44年間、会うことはできないでいた。

 久々の再会だが、萩本は「ボクは今日浜さんの顔を見てね、あのとき(81年に)会ってたときと同じだと思った。だから浜さんが年齢を言ったとき心の中で『言うなよお』って叫んだよ。ほんとにあのときのままに見えるんだから」と浜の変わらぬ様子を喜んだ。

 さらに、再会を果たした浜から「好き」と言われ、「もうちょっと前に言われてたら危険な状態になりましたよ。

家に遊びに来てたっていうのもね、どきっとしてね。『すぐに帰ったでしょうね?』って言いたかったんだ」と浮足立つ萩本。浜が「もう当時から結婚されてらしたでしょう」とやわらかく息の合ったツッコみを入れた。

 番組内では萩本の振りに応えて、浜が宝塚の楽曲を歌唱する場面も。8年ぶりのテレビ出演で貴重な姿を披露した浜は「まだ声が出るんだなと思いました」とふふふと笑い、萩本は「(振ったら)外さないだろうなと思ったから。(浜は)嫌とか言う前にポーンっと歌ってね。透き通るような声だった」とうっとりとした。

 ふたりのやりとりをそばで見守った柴田も「このおふたりは今なお進んでらっしゃる。この年齢になられても今を楽しんでいらっしゃって、ずっと亡くならないんじゃないかなと思いました」と羨望のまなざしを向けた。

 44年ぶりの再会を果たしたふたり。これから、ふたりでまた、やりたいことも芽生えただろうか。浜は「これでお別れするのは嫌だなって思いました」とそっと言葉を置く。

萩本は「うまいこと言うね」と相づちを打ち、「ボクはやっぱり(浜の)セリフが聞きたいなあ」と希望。「ボクがやるテレビ番組なんかに来てもらったりとかさ。それも『応援で来てもらいたい』じゃなくて、『すごくうまくいってる番組があるんだ。もうちょっと勢いつけに来てよ』ってそんな風に呼べる番組がこれから出来たらいいよね。ボクが演出して、企業のCMなんかでもいいかもしれない」。夢は広がるばかり。「CM、いいわね」とほほえむ浜。ふたりの「次」を期待せずにはいられない。(瀬戸 花音)

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