J2北海道コンサドーレ札幌が、今季から指揮を執る岩政大樹監督(43)を解任したことが10日、分かった。11日にも正式発表される。

後任には今年から下部組織の札幌U―18の監督に就任した、チームOBの柴田慎吾氏(40)が就く。

 選手時代にDFとして日本代表でも活躍した岩政監督は、22年8月から自身がプレーしていた鹿島で監督に就任。24年にはベトナム1部のハノイで指揮を執るなどした実績を買われ、今季、札幌で監督に就任した。昨季まで指揮していたミハイロ・ペトロヴィッチ氏の後を受け、「1年でのJ1復帰」を目標に掲げていたが、開幕4連敗と出遅れ。その後は徐々に盛り返してきたものの、10日時点で自動昇格圏の2位千葉と勝ち点11差、プレーオフ圏の6位鳥栖とは同8差の暫定10位にとどまっていた。

 当初は岩政監督に中長期的に指揮権を託す考えをクラブは持っていたが、結果だけでなく内容的にも上昇の兆しが見えないことから、交代を模索。9日のアウェー・長崎戦に1―2で敗れたことで決断に踏み切り、10日に岩政監督に解任を通達した。柴田新監督は今年、トップチームの練習にも度々訪れ、選手や雰囲気は把握している。残りは13試合。プロチームを初めて指揮する柴田氏に、巻き返しを託す道を、札幌が選択した。

 ◆柴田 慎吾(しばた・しんご)1985年7月13日、東京都生まれ。浜松大から2008年、当時J1の札幌に加入。

187センチの長身を生かしたセンターバックとして翌09年まで札幌でプレー。10年にJ2草津(現J3群馬)に移籍し、同年に現役引退。J1通算14試合出場3得点、J2は4試合で無得点だった。11年に札幌のスタッフとなり、下部組織のU―15旭川の監督、札幌U―15監督などを経て、今年は札幌U―18の監督を務めていた。

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