広陵高校は10日、広島市内の同校で午後6時50分頃から約30分間、野球部員の保護者会を実施した。約250人が出席し、中井哲之監督(63)も同席。

堀正和校長によると「監督は『何か(新たな)問題が発覚したわけではないが、理事会でいろんなことが決まった。そのことをみなさんに理解していただきたい』という話を中心にされた」と明かした。

 堀校長は「誰一人、質問の手が上がらず、保護者の方が我々の意に同意してくれている様子がうかがえました」と説明した。中井監督の処遇は、第三者委員会とは別に、学校側が寮の運営体制、指導の体制を調査した上で判断するとした。

 部員たちは、9日夜に辞退が伝えられた。この日は午後4時半頃にバスで学校に到着後、改めて学校側から説明を受けた。「本当に姿勢が正しく、何も乱すことなく、私に返してくれたその視線に心から感謝しています」と堀校長。「目に涙をためていた生徒はいたと思うが、声を上げたり、体を震わせたりというのはなかった。彼らが気持ちを制御して臨んでくれたと思う」と受け止めた。

 11日以降の野球部の活動について「まずは生徒の心のケアから」と未定だ。同校の野球部は全寮制。説明会後は、保護者と生徒が面会できる時間も設けられた。

この日、退部を申し出た生徒は一切いなかったという。

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