◆第20回全日本女子硬式クラブ野球選手権第3日(11日、千葉・ナスパスタジアムほか)

 女子硬式野球のクラブチーム日本一を決める大会の2回戦が行われ、初出場の岐阜水都ハリーズが、備前サンラッキーズ(岡山)を7―2で破り、創部2年目で公式戦初勝利した。

 岐阜県初の女子硬式クラブチームで、大垣市を拠点に高校1年から26歳の社会人まで14人が活動する。

練習は週2回と限られるが、娘も7番・左翼で出場した後藤啓介監督は、「岐阜は女子の野球を続ける環境がなかったので、昨年2人から始まって何とか全国にも出られるんだよと出場しました」と明かす。ハリーズは、大垣市の魚「ハリヨ」をもじったものという。

 試合は、2回に後藤琉依の内野ゴロの間に先制すると、その後も加点。5回には先発・高木柚希の適時打などで一挙5点と試合を決めた。この春に東海大静岡翔洋高を卒業し働きながらプレーする高木は、5回2失点。「低めに集められて、三振も(4つ)取れてよかった。無失点で行きたかったが集中力切らさず投げられた」と喜んだ。

 主将の村木美空も、このチームがなければ野球を続けていなかったという。うれしい勝利に「今日は確実にバントを決め走塁もミス無く、甘い球もしっかり打てたのが勝利に結びつきました。めちゃくちゃうれしいです。初勝利で全員が盛り上がりました」と笑顔。後藤監督は「ほかのチームより練習は少ないですが、多くの方の応援で恩返しでき、チームとしても思い出深い試合になりました」と語った。

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