◆天皇杯 ▽ラウンド16 東京V1―2名古屋(13日・味の素スタジアム)

 東京Vが名古屋に逆転負けを喫し、22年大会以来の8強進出を逃した。

 立ち上がりから試合は東京Vペース。

前半7分にMF新井が左サイドからのカットインで右足シュートを放つと、同8分にもFW熊取谷がミドルシュートでゴールに迫る。すると前半12分。左サイドを抜け出したMF新井が角度のないところから右足シュートをゴールに決めて先制した。

 その後も球際激しい守備で名古屋に自由を与えず、ボールを奪ってからは細かいパスワークで名古屋のゴール前に迫っていたが、名古屋にワンチャンスを決められる。

 前半26分。左サイドからのクロスを今夏に東京Vから移籍したFW木村に頭で合わせられ、GKマテウスが防いだが、こぼれ球をMF内田に押し込まれて同点に追いつかれた。

 それでも、東京Vのペースは続く。前半29分にはDF鈴木の高い位置でのボール奪取からFW熊取谷が左足シュートを放ち、セットプレーの流れからMF平川も強烈なミドルシュート。名古屋GKシュミットに阻まれるも、ゴールにどんどん迫る。さらに同39分には新井のドリブル突破から左足で上げたクロスをMF稲見が頭で合わせるもわずかにバーを越える。前半はこのまま1―1で折り返した。

 後半は一進一退の展開が続いていたが、後半35分にエリア内で相手を倒してしまい、与えたPKをMF稲垣に冷静にゴール左に決められて勝ち越される。

その後、守備を固めた相手のブロックを崩す決定的なチャンスを作れず、1―2で逆転負けを喫した。

 試合後会見で、城福浩監督は「平日にもかかわらず本当に多くの方が来てくださいました。当たり前ではないと思うので本当にありがたい」と冒頭でファンに感謝。そうした中で勝利を届けることは出来ず「選手にサッカーの本質を伝えられていない自分の力のなさを改めて感じます。失うのが怖いのか、前にボールを付ける、ペナ(ルティーエリア)の中にボールを入れる、その姿勢が強く見せられなかったのは僕の至らなさ。選手は私の鏡なので。終盤でバックパスがあれだけ多いチームにしてしまったのは自分の手腕」と悔しさをにじませた。

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