J2北海道コンサドーレ札幌DF中村桐耶(25)が、3か月ぶりの対外試合で存在感を示した。17日に宮の沢で行った札幌大との練習試合(4〇2)に後半途中から出場。

5月17日の富山戦で左膝後十字じん帯を部分断裂して以来の実戦は、3バックの左で30分間プレー。「(チーム練習に)合流して1~2週間くらいしかたってないが、その割には動けたんじゃないかな。疲れましたけど」。表情を緩め、雨と汗をぬぐった。

 完全復活へ、手応えあるプレーを見せた。左からドリブルで敵陣中央へ持ち上がり、左のMFカンに出したパスが3―2と勝ち越すアシストになった。「監督が柴田(慎吾)さんになって、後ろから持ち運ぶことはミーティングでワードとして出ていた。それは自分の特長でもあるので、今日は無理にでも仕掛けてやってみようと。アシストになって良かった」。積極的に前や裏に出ていくスタイルは、新監督の目指す方向性に合致する。残り11試合での巻き返しへ、その存在は貴重だ。

 「痛みも全くないし順調」と口にしたように、患部の不安はない。

公式戦復帰に向け「ゲーム体力や試合勘のところはまだまだ。そこはもっと上げていかないと」。90分戦える体をつくるべく、ピッチを上げていく。

 J1昇格プレーオフ圏の6位・仙台とは勝ち点9差。厳しい状況は続くが「やるしかない。少しでもチームに貢献したいと思っているので。状態を上げて、試合に出る準備をしていくだけ」。久々の戦いを終え、復帰への決意を強くした。(砂田 秀人)

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