11人組グローバルボーイズグループ・INIのインタビュー企画、第8弾は“癒やしの歌声”を持つ藤牧京介(26)。6月から“尾崎匠海&藤牧京介(INI)”として2人で活動を始めているが「匠海とは歌に対する熱量も似ていて、ずっと一緒にやりたかったのでうれしい」と目を細めた。

また、路上ライブについては「今回は『歌を届けたい』というのがテーマだったので、いろんな場所で歌いたかった」とも。デビューまでの数奇な巡り合わせやオーディションでの苦労、メンバーの話なども聞いた。

 尾崎&藤牧は7月に配信ドラマ「私の夫と結婚して」のテーマ曲「So You Can Shine」をリリースし、今月4日には「Unrequited Love」「プロポーズ」をデジタル配信した。2人での活動は以前から話し合っていたという。

 「匠海とは性格もすごく合うし、聴いてきた音楽や歌に対する熱量とか、活動する中で感じるモノがすごく似ていて、プライベートでよくご飯にも行っていました。その流れで『いつか2人でなんかやりたいよね』っていう話はずっとしていたので、今回それが叶(かな)ったのですごくうれしいです」

 「プロポーズ」は2人が作詞を担当したが、うまく連携が取れたそうだ。

 「初めは互いにそれぞれ(全部の)詞を書いて、それを合わせようしていました。途中で『どこまで進んでる?』みたいな話になって、向こうは頭から書いていて僕はサビから作っていたのでAメロ、Bメロは匠海で、サビは自分という感じでうまくハマりました。テーマと方向性を話し合った上で書いていたので、スムーズに進みました」

 2人での活動を機に始めた路上ライブでは、有意義な経験をしたようだ。

 「今回は『歌を届けたい』っていう気持ちで一緒に活動することになったので、いろんな場所でちゃんと歌いたかったんです。初めての経験でしたが、正直ヤバくて、もっと頑張んないといけないって感じました。自分が合っていると思っていても、後で聞くとピッチが取れてなかったりとか、細かい部分をもっと丁寧に歌えると思ったり、いろんな気づきがありました」

 きっかけEXILE 中2の時にEXILEのライブを見てプロを夢見るようになって、高校時代はオーディションを受けまくっていたそうだ。

 「実際に受けたのが10個ぐらい。オフラインの審査で落ちていたのを数えると、何個か分からないぐらい受けましたが、うまくいきませんでした。卒業後に上京して勝負したい気持ちもありましたけど、母子家庭だったんで、独り立ちするのが先だなと思って就職しました。でも、その頃はちょっと(プロデビューは)諦めていましたね」

 社会人になってからSNSで歌の配信を始めた。20万人近いフォロワーを集めた実力が、ある事務所の目に留まった。

 「実はSNSをやっていた時にスカウトされたんです。韓国の事務所から『来てください』と言われて、『韓国に行くかも』くらいまで話が進みました。もうギリギリまで悩みましたが、仕事もあったのでお断りしたら、その直後に流れてきたのが『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』の話です。調べてみると、もともとが韓国発のオーディションで『これも何かの縁だろう』って思って受けようと決めました」

 審査スタイル戸惑い オーディションがスタートすると、独自の審査スタイルに戸惑ったそうだ。

 「これまで合宿があるオーディションは受けたことがありませんでした。審査や活動風景などの映像が流されることを知った上で生活し、それを見た人が評価して順位つけるワケじゃないですか。それを考えたら、全部に自信なくなっちゃって、歌も満足に歌えなくなっちゃいました。

もう全然無理で、何も手につかないって感じでした。上位にランクされていても『俺、この順位でいいのか』って、逆に順位がプレッシャーになって自分を追い込んでいた感じです」

 ファイナル審査でも、ずっと不安な気持ちで結果を聞いていたそうだ。

 「シーズン1を見て上位にいても、最終投票で結構、順位が変動しちゃっていたので、マジでどうなるか分からないというのはずっとありました。4位で呼ばれた瞬間は力がちょっと抜けたというか、ずっとこわばっていた体がちょっと楽になった感覚はありました。仕事をやめて受けているんで、いろんな思いが頭をよぎりました。貯金もマジでなかったんで受かってよかったです(笑)」

 自分の価値観やルールに従って、言動をコントロールできるメンタルの強さがある。歌に対しての真摯(しんし)な姿勢は印象的だった。(国分 敦)

◆藤牧京介が見たメンバー◆        

▼池崎理人(23)「クリエイティブ面の感性がすごくあって、僕も焦りを感じます(笑)。弟気質な面があるのもいいところです」

▼尾崎匠海(26)「匠海は自分を追い込むタイプだから『無理しすぎず、もっと楽しんで活動したらいい』っていうのは伝えたい」

▼木村柾哉(27)「柾哉君は自分と似ている感じがする。共感できる部分が多いからこそリーダーを支えてあげたいと思っています」

▼後藤威尊(26)「威尊は優しくておもろい人です。自分とは感性が全く違うけど、お互いお笑い好きで根っこでは友達という感覚」

▼佐野雄大(24)「雄大は男に囲まれて学生生活を過ごしてきた僕と匂いが同じ。一緒にバカやっていた友達とノリが似ている」

▼許豊凡(27)「豊凡君は行動力がすごい。

他の国で勝負するっていうのはなかなか根性がいるし、メンタルの強さに尊敬です」

▼高塚大夢(26)「大夢を見て『歌、うめえな~』って感じます。歌をずっとやってきたからこそ、それを強く感じる機会が多い」

▼田島将吾(26)「将吾君はグループの要の役割を担ってくれている。どんどん発言してってほしいし、僕はすごく信頼しています」

▼西洸人(28)「洸人君はちょっとかなわないなって思う部分があります。彼の中にある桁違いの信念がそう思わせるんでしょうね」

▼松田迅(22)「迅とはちょっと砕けた話とか、一人の友人としても話ができるので楽しいし、こっちも助けられていると思う」

 ◆藤牧 京介(ふじまき・きょうすけ)1999年8月10日、長野県出身。26歳。ポジションはメインボーカル。癒やしのハイトーンボイスが持ち味で、MC能力の高さもメンバーも認めるところ。好物は焼き肉。身長168センチ、血液型A。

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