5人組ロックバンド「Aqua Timez」が、24日にデビュー20周年を迎える。9日に沖縄・那覇文化芸術劇場なはーとで行われた全国ツアーの千秋楽を取材し、5人に現在の心境を聞いた。

 開演前の控室に顔を出すと真っ先に対応してくれたのは、会社員とミュージシャンの二刀流で奮闘するドラムのTASSHIだ。「ファンの方から『20年前は小学生でした。復活して、ライブに行けるようになって、うれしいです』と言われました。20年と言えば、小学生が大人になる年月なんですよね」と感慨深げに語った。

 キーボードのmayukoは「20年という年月を経て、5人がそれぞれ成長したなと思います」。筋力トレーニングに余念がないベースのOKP―STARが「全国ツアーで地元の福島にも行けて良かった。身内が多くて緊張しました」と言えば、すかさずTASSHIが「体を鍛えてマッチョになっているのに、メンタルは弱いままだよね」とツッコミを入れて、笑いを誘った。

 一番、冷静なのはギターの大介だ。「デビュー20年だけど、解散していたブランクが6年半あって、今は楽しく活動できている。年齢かな。若い頃の方が勢いがある分、メンバー同士でぶつかることもあった。みんな寛容になった。

それがバンドとしていい状態になっているのかな」。年末までの期間限定での活動だが、「5年先、10年先のプランを考えなくていいから、今の活動に集中できている」と語った。ボーカルの太志は「今がバンドとして一番いい。過去最高を更新していると思う。ガムシャラだった頃と違う。年を取ったけど、力の入れどころが分かってきた」と説明した。

 今月30、31日に東京・有明の東京ガーデンシアター、9月28日に兵庫・GLION ARENA KOBEで20周年ライブを開催する。12月26、27日には自身最大規模となる代々木第一体育館公演を予定している。(有野 博幸)

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