◆女子プロゴルフツアー CATレディース 最終日(24日、神奈川・大箱根CC=6652ヤード、パー72)
プロ4年目の桜井心那(ここな、21)=ニトリ=が、2年ぶりとなる5勝目を挙げた。3バーディー、3ボギーの72で通算9アンダーとし、初日から3日間、首位を譲らない完全優勝。
緊迫の終盤、桜井はキャディーの吉田の思わぬ言葉で火がついた。「早く帰りたいから、分かってるよね(笑)」。17番を終えて6人が首位に並び、長時間のプレーオフもよぎった18番パー5。「心拍数が上がっていた」と、左バンカーから第3打を50センチに寄せる会心の一打で勝負あり。バーディーパットを決めて抜け出すと両手を突き上げ、吉田とハグ。2年ぶり優勝に「肩の荷が下りて、ホッとした。苦しい状況を乗り越えられた達成感があった」と、うれし涙がこぼれた。
復活Vだった。19歳だった23年に初優勝を含む4勝を挙げた。
同じ03年度生まれの「ダイヤモンド世代」で竹田麗央(22)=ヤマエグループHD=が昨季国内8勝(TOTOジャパンクラシック含む)を挙げ、自身も目指す米ツアーで先に飛躍。「悔しいし、不安はあった」と言うが、スランプを経ての待望の優勝だ。「時間が動き出した。次はメジャーで勝ちたい」。桜井は高らかに宣言した。(星野 浩司)
◆桜井 心那(さくらい・ここな)2004年2月13日、長崎市生まれ。