◆テニス ▽全米オープン(24日、米国・ニューヨーク)

 テニスの今季4大大会最終戦、全米オープンの主要種目のシングルスなどが24日に開幕。世界ランキング94位の内島萌夏(安藤証券)が、7度のマッチポイントをはね返す逆転で、5月以来約3か月ぶりに勝ち星を挙げた。

同39位のオルガ・ダニロビッチ(セルビア)に3時間9分、7-6、4-6、7-6の激戦を制し、2年連続で2回戦に進んだ。内島は「気持ちがぐちゃぐちゃ。勝って泣いたのは初めてかもしれない」と涙を見せた。

 内島が、ついに長いトンネルを抜けた。相手に握られた7本のマッチポイントをはね返し、自らに訪れた最初のマッチポイントだ。根負けした相手がダブルフォルト。勝った瞬間、内島は天を仰ぐと、両手で頭を押さえると、そのままコートの上で崩れ去った。

 全仏前哨戦で、5月18日に閉幕したパリのツアー下部大会で1回戦を突破して以来、9大会連続1回戦敗退。約3か月、勝ち星がなく10連敗で全米を迎えていた。5月4日に終わったマドリード・オープンで世界3位(当時)のペグラ(米国)を下すなど8強入り。しかし、左ひざを痛め、そのけがを引きずった。

 この日の相手は、4月のフランスで敗れている相手だ。

内島は、勝ち癖がついていないため、最終セットは腕が縮こまり3-5で3本連続のマッチポイントを握られた。それを逃れたが、再び5-6で3本連続のマッチポイント。しかし、ようやく内島の武器であるサーブとフォアが機能し、すべてを逃れ、タイブレイクでも1本しのぎ、大逆転で3か月ぶりの大きな勝利をものにした。

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