社会人アメリカンフットボール「Xリーグ」の秋季開幕戦「富士通フロンティアーズVS富士フイルム海老名Minerva AFC」が29日に行われる。アメフト史上初めて、ラグビーの聖地・秩父宮ラグビー場で行われる歴史的な一戦。

富士フイルムの市川司韻(しいん、26)がスポーツ報知の取材に応じ、試合への意気込みを語った。

 ラグビーの聖地でアメフトの試合が実施されるという画期的な取り組み。市川主将は「秩父宮で試合ができるんだな、というのが率直な感想。隣で練習をしているラグビー部の応援で行ったことはあります。そういった場所でできるのは面白いな、と思いました」と一報を耳にした当時の思いを口にした。試合は夜7時にキックオフ。「普段は土日の試合で川崎や海老名で試合をやることがありますが、なかなか会社の人も応援に来ることができない。でも、今回は金曜の夜。同じ職場の上司、先輩後輩含めて、たくさんの方々が『応援に行く』とおっしゃってくれている。その気持ちに応えたいですね」と闘志を隠さない。

 相手の富士通は言わずと知れた強豪チーム。昨シーズンこそライスボウル決勝で敗れて4連続日本一を逃したが、格上であるのは誰もが認めるところだろう。

一方の富士フイルムは昨シーズンに「X1 Super」へ昇格したばかり。0勝5敗1分と勝利をあげることができず、富士通戦も7―36で完敗している。「チャンピオンチーム。去年初めて戦いましたが、めちゃくちゃ強い」と苦笑いしつつも、「オフェンスもディフェンスもしんどい時間が続くと思うけど、粘り強く戦っていく。ワンチャンスをモノにできれば勝機はある」と目を光らせた。

 秩父宮開催、そして王者への挑戦。トピック満載で注目度が高い一戦を、ぜひ間近で見てほしいと市川主将は語る。「華麗なパスと激しいタックルを見れば格好いいなと思ってくれるはず。すごい大きな音も鳴ります。たまに鳴っちゃいけないような音も(笑)」。熱いプレーだけでなく、駆けつけてくれる同僚への感謝も胸に―。目指すは開幕戦での歴史的なジャイアントキリングだ。

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