プロボクシングの元WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪氏(34)が代表を務めるトレジャー・ボクシング・プロモーション(TBP)が25日、都内で会見し、10月1日に東京・後楽園ホールで開催する「TREASURE BOXING PROMOTION10」の対戦カードを発表。メインイベントのスーパーバンタム級8回戦で、元IBF世界同級王者・小国以載(37)=角海老宝石=がWBC世界同級13位チャイノイ・ウォウト(28)=タイ=と対戦する。
小国は5月20日、WBOアジアパシフィック同級王者・村田昴(28)=帝拳=に挑むも6回TKO負け。今回が再起戦となる。プロモーターの伊藤代表から「ラストチャンス」との言葉も出た37歳の元世界王者は、「ラストチャンスをいただいたので、必ず自分も勝つという気持ちで全力で戦いたい」と意気込んだ。
対戦相手のチャイノイの戦績は26勝(16KO)1敗1分け。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=との対戦を2度キャンセルしたサム・グッドマン(オーストラリア)と昨年7月に対戦し判定負けしたのが、唯一の黒星だ。小国は「世界ランキングを持っている相手で、名前のあるグッドマンともやっているし、勝ったら(次戦以降)いい試合を組んでいただきたいなと、伊藤さんの方を見ながらプレッシャーを与えたい」と伊藤代表に視線を送ってアピールした。
小国の戦績は22勝(9KO)4敗3分け。
セミファイナルの日本同級挑戦者決定8回戦では同級2位・池側純(27)=角海老宝石=と同級3位・細川兼伸(22)=ワタナベ=が対戦する。
戦績は池側が8勝(2KO)1敗2分け、細川が9勝(6KO)1敗1分け。
伊藤代表は会見で、今月2日に行われた後楽園ホール興行に出場した2選手が急性硬膜下血腫のため死去したことに言及。「悲しい事故があったが、前に進んで行くしかない。対策を練り、JBC(日本ボクシングコミッション)や(日本プロボクシング)協会と相談しながらやっていきたいと思う」と語り、9月と10月のTBP主催興行では民間救急車の待機や救急救命士の配置も検討していることを明かした。
また同興行内で、元世界2階級制覇王者・京口紘人(31)=ワタナベ=の引退式を行うことも発表された。
興行はU―NEXTでライブ配信される。