◆バレーボール世界選手権 第4日(25日、タイ・バンコクほか)

 1次リーグが行われ、H組で世界ランク4位の日本は同17位のウクライナと対戦し、0―2から2セット(S)を取り返し、最終Sは15―11で大逆転勝利を収めた。開幕2連勝で組の上位2チームが進む決勝トーナメント(T)に向けて大きく前進した。

 途中出場ながら、チーム3位の12得点を挙げた和田由紀子は「スタートからコート内で良くない雰囲気もあったけど、全員で立て直して勝ちきることができて良かった。(途中出場で)自分が流れを変えるというのもそうだし、もう一回全員で1点1点を取っていく日本のいいバレーをできるようにと意識しました」と大逆転勝ちにホッとした表情を浮かべた。

 日本の大砲が苦しい流れを断ち切った。第2S途中に、和田は先発した19歳の秋本美空に代わってコートに入ると、サーブミスなどもありながら、徐々にリズムを作った。0―2で臨んだ第3S中盤には、ライトからのスパイクで日本の8連続得点に貢献し、17―10ではスイングの速さを生かしてブロック2枚の間を抜くスパイクで得点。第4Sも要所で強打が決まり、粘り強い守備でも流れを呼び込んだ。第3S、第4S連取に貢献し、最終Sも5―6の苦しい場面でライトからスパイクを決めて逆転勝利に導いた。

 昨夏のパリ五輪では主に控えに回ったが、今季は日本の得点源に成長。4位に入ったネーションズリーグ(6~7月)では、15試合に出場し、日本人トップの計223得点(全体4位)をマーク。身長174センチで世界のアタッカーの中では高くはないが、スイングの速さを生かしたスパイクで高い相手に対抗してきた。

 日本時間の同日午後10時半開始のセルビア―カメルーン戦の結果次第で日本の決勝T進出が確定する。1次リーグ最終第3戦は27日に18年、22年大会で2連覇したセルビアに挑む。

23歳の大砲は「毎試合、成長していけるように。目標のメダル獲得に向けて1試合ずつ強くなっていくことが大事。強くなることにこだわっていきたい」と躍進を期した。

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