不祥事で廃部になった日大アメリカンフットボール部の後継組織「アメリカンフットボール有志の会」について、関東学生アメフト連盟が2部所属としたのは不服だとして、選手の一人が26日、日本スポーツ仲裁機構に仲裁を申し立てた。 申し立てたのは日大3年酒井佑昌さん(20)。

申立書によると、大学王者を決める「甲子園ボウル」に出場するには、1部の上位となることが条件。2部から入れ替え戦を勝ち上がっても最短2年後となり、酒井さん含め3年生以上は出場できない。2部リーグは9月6日に開幕し、期日が迫っていることから「緊急仲裁」として申し立てをした。 東京地裁で記者会見した酒井さんは「自分たちは1部でやりたい。日本一を目指してやってきているので」と訴えた。会を挙げての訴えではなく、個人で申し立てをしたことに「批判はあると思っている」と語った。

 日大アメフト部は甲子園ボウルの優勝21回を誇る強豪。23年8月以降、違法薬物事件で複数の部員が逮捕され、廃部。24年2月に関東学連から退会した。事件に関与していない元部員を中心に同5月、有志の会として活動を開始し、関東学連は今年6月に2部所属を決めた。関東学連は公平性の観点などから1部所属は不適切としたが、申立書では、競技力の高さから2部では対戦相手に重いけがを負わせてしまう可能性があると主張している。

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