◆第61回新潟記念・G3(8月31日、新潟競馬場・芝2000メートル)

 第61回新潟記念・G3(31日、新潟)は、サマー2000シリーズ最終戦。すでに優勝条件を満たし、点数で優位に立つヴェローチェエラや始動戦の有力馬もいるなか、七夕賞を制したコスモフリーゲン陣営が逆転優勝へ向けて意気込んでいる。

 過去3年間、サマー2000シリーズは空位が続いているが、コスモフリーゲンは最終戦を勝てば逆転で文句なしの王者誕生となる。畠山調教師は「オーナーサイドとも話をして、サマーシリーズのなかでどこを使うかというところでこのレースを選択したので、あとはいい結果を出せるかどうか」とシリーズ最終戦への意気込みを口にした。

 戴冠への足がかりとなった前走の七夕賞は、ハイペースの逃げで最後まで粘る強い内容だった。「前走後は2週間ほど放牧先で疲れを取ってもらい、その後はこちらで順調にやれているし、七夕賞の時より今回の方が仕上げやすいです」。昨年までのハンデ戦から別定に変わったこともあり相手関係は強力だが、前回以上の状態で臨めそうだ。

 キャリア9戦でまだ5着以下がない堅実派だが、デビューから3連勝後は、3勝クラスを卒業するのに5戦も要した。畠山師は「以前は一生懸命に走り過ぎちゃうところがあって、技を磨いていかないといけなかった。年齢、キャリアを重ねていくなかで、だいぶ乗り役が手の内に入れたというのが勝ちにつながったと思います」と前回の重賞初挑戦Vの勝因を明かした。主戦の柴田大が追い切り日以外でもほぼつきっきりで跨がってコンタクトをとり続けた成果が、結果として表れた。

 全休日明けの26日は美浦・坂路を軽めに駆け上がって最終追い切りに備えた。「先週、先々週とびっしりやれていますし、明日はサッとやれば十分でしょう」と畠山師。4年ぶりのサマー2000王者誕生へ、視界は良好だ。

(西山 智昭)

 ◇サマー2000シリーズ優勝条件 対象5重賞を1勝かつ、13点以上の獲得が必要。七夕賞を勝って現在10点のコスモフリーゲンは4着以上で条件を満たすが、ヴェローチェエラがすでに13点のため、別表のように新潟記念で勝てば単独優勝、2~4着なら他馬の着順次第で単独、もしくは同点優勝の可能性がある。優勝馬の関係者には、褒賞金として馬主に3200万円、厩舎関係者に800万円が交付される。優勝馬が複数の場合は等分して交付される。

編集部おすすめ