社会人アメリカンフットボール「Xリーグ」の秋季開幕戦「富士通フロンティアーズVS富士フイルム海老名Minerva AFC」があす(29日)、秩父宮ラグビー場で午後7時から行われる。

 アメフト史上初めて、ラグビーの聖地で開催。

名門・富士通は1月3日のライスボウルでパナソニックに敗れ、4年連続の日本一を逃した。王座奪還を胸に、オフシーズンはフィジカルを徹底的に強化。戦術面もブラッシュアップし、万全の態勢で開幕戦に臨む。

 選手層は昨季よりも厚い。過去3度リーグMVPに輝いているRBニクソン・トラショーン(33)、主将を務めるOL大久保壮哉(27)といった従来の戦力に、立命大出身のルーキー2人が加わった。RB山嵜大央(22)は決して大柄ではないが、クイックネスは即通用のレベル。フィジカル勝負が可能な体格を誇るOL森本恵翔(23)も、ファンを魅了してくれそうだ。

 一方、下克上を狙うのが富士フイルム。昨年の開幕戦も富士通と対戦して7―36で敗れており、大きな力量差を感じさせた。ただ今季は「X1 Super」に昇格して2シーズン目。トップカテゴリーのスピードにも慣れてくるに違いない。そして金星への大きな後押しとなるのが、QBコルデイロ・シェヴァン(25)の加入だ。

アメリカの大学で活躍し、NFLシーホークスのトレーニングキャンプに参加した実績を持つ。世界レベルのパスプレーは、富士通にとっても脅威となるだろう。

 名門が順当に好発進を決めるのか、ジャイアントキリングが見られるのか。週末の秩父宮ナイター決戦から目が離せない。

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