メキシコで強化合宿中のプロボクシングWBA世界バンタム級(53・5キロ以下)休養王者・堤聖也(29)=角海老宝石=が27日、自身のXにWBO世界フェザー級(57・1キロ以下)王者ラファエル・エスピノサ(31)=メキシコ=とスパーリングを行ったことを投稿した。

 今月6日に日本を出発した堤は現在、メキシコ・グアダラハラでスパーリングを中心とした強化合宿を実施中。

この日は、2階級上のエスピノサと実戦練習でグラブを交えたことを報告した。「ラファエル・エスピノサチャンピオンとスパーリングでした 本当に貴重な経験に感謝します」と数枚の写真とともにアップした。身長166センチの堤よりもエスピノサは19センチも高いが、体格差を物ともせず打ち合った模様だ。

 今月上旬から堤と合流して、同じジムで練習に励んでいる東洋太平洋フライ級(50・8キロ以下)王者・飯村樹輝弥(27)=角海老宝石=もXに「目で学び、最高の環境でトレーニングできてます! Undisputed×Undisputed スパーリング凄かったよ」と投稿した。

 堤は昨年10月、2階級で世界4団体王座を統一した井上尚弥(32)の弟で、高校時代のライバルだった井上拓真(29)=ともに大橋=に判定勝ちしてWBA正規王座を奪取。今年2月には元WBC世界フライ級王者・比嘉大吾(30)=志成=と引き分けて初防衛に成功した。だが、その後左目の手術を受けるなどして、休養王者となり、暫定王者だったアントニオ・バルガス(29)=米国=が正規王者に繰り上がった。堤は今秋にも予定されるバルガスとの統一戦に向けて練習を再開。約1か月の予定でメキシコへ渡って実戦練習を重ねてきた。

 WBAのバンタム級に関しては、正規王者バルガス、休養王者・堤に加え、世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(42)=フィリピン=が暫定王者に認定されている。世界ランキングでは1位が那須川天心(27)=帝拳=、2位が比嘉、3位が井上拓、4位が日本同級王者・増田陸(27)=帝拳=と続いている。バンタム級では、WBC&IBF統一王者に中谷潤人(27)=M・T=、WBO王者に武居由樹(29)=大橋=が就いており、同階級はまさに日本人による群雄割拠の状態が続いている。

 戦績は堤が12勝(8KO)3分け、飯村が9勝(2KO)1敗、エスピノサが27戦全勝(23KO)。

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