◆バレーボール世界選手権 第6日(27日、タイ・バンコクほか)

 1次リーグ(L)H組で既に決勝トーナメント(T)進出を決めている世界ランク4位の日本は、同8位で大会2連覇中のセルビアを3―1で破った。開幕3連勝で組1位通過を決めた。

セッター関菜々巳(アルシーツィオ)は「相手はエースのボシュコビッチ選手がいない中でしたが、まずはこの試合を勝ち切れたのが良かったと思います」と安堵(あんど)の表情だった。

 日本は4位に入ったネーションズリーグ(NL)で主に先発した石川真佑主将、佐藤淑乃、和田由紀子、セッター関、ミドルブロッカー島村春世、宮部藍梨が先発出場し、第1セットを25―23で先取。先に相手にリードされた第2Sはセット終盤に追いつき逆転。30―28で取り切った。第3Sは落としたが、第4Sでは日本らしい攻撃も見せた。

 NLではベストセッターにも輝いた司令塔の関は、積極的にトスを回す。1―1で宮部のクイックが決まると、島村の右に移動しながらのブロード攻撃がさく裂。レフトの石川、佐藤にトスを集めるだけではなく、後衛からのアタックも含めて多彩な攻撃を展開。高い相手のブロックとの駆け引きを見せた。「自分の中では1S目はいい組み立てだったと言えば、そうではなかった。もっと真ん中を使うにはどうしたらいいんだろう? と考えながら組み立てていました」と振り返った。

 29日の決勝T1回戦では、開催国のタイと対戦。

前回覇者に勝利も、自身のトスワークには悔しさを見せる関。「(状態は)もっともっと上げていける。(トスワークは)まだまだ納得いくものではない。今日の試合でも、まだトスがぶれることが多くて、もっとできるというのが正直なところです。タイのホームなので間違いなくアウェー。それでも日本チームらしいバレーをやっていけたらと思います」。15年ぶりのメダルを目指し、日本の司令塔は攻撃を突き詰めていく。

 ◆女子のバレーボール世界選手権 1952年に初開催され、日本は60年大会から参加し、準優勝。優勝は3度(62、67、74年)。3年ぶりの開催で、これまでは4年に1度行われてきたが、今年から隔年開催。32チームがA~Hの8組に分かれて、総当たりの1次リーグ(L)を行い、各組上位2チームがノックアウト方式で行われる決勝トーナメント(T)に進む。決勝T1回戦は29日~9月1日、同3~4日に準々決勝、同6日に準決勝、同7日に決勝を行う。

編集部おすすめ