バドミントン 世界選手権最終日(31日、パリ)

 各種目の決勝が行われ、女子シングルスで世界ランキング5位の山口茜(28)=再春館製薬所=が、2021年東京五輪金メダルで同4位の陳雨菲(27)=中国=に21ー9、21ー13のストレートで圧勝し、2021、22年大会に続く3度目の優勝を果たした。女子シングルスの3度制覇は最多で、14、15、18年のカロリナ・マリン(スペイン)以来、史上2人目となった。

 過去21勝13敗。21年東京五輪金メダルで、今大会準決勝では世界1位の安を破って勝ち上がってきた強敵。第1ゲームから攻め立てた。1―2から9連続得点を挙げると、16―9からは相手を前後左右に揺さぶり、クロスショット。そこから5連続得点で先取した。第2ゲームは4―6から追いつき、ラリーで粘って鋭いスマッシュを浴びせるなど5連続得点で逆転。最後までいい流れを絶やさず、日本のエースが大舞台で強さを見せつけた。

 1977年から始まった世界選手権で日本勢の3度の制覇は男女を通じて最多の偉業となった。ここまで日本勢の2度の優勝は、男子シングルスで18、19年大会を制した桃田賢斗、女子ダブルスで18、19年大会の永原和可那&松本麻佑ペアと、山口だった。

 日本勢の世界選手権での金メダル通算獲得数は、10個目となった。女子シングルスでは17年に奥原希望も優勝を果たしている。

 ◆山口茜(やまぐち・あかね)1997年6月6日、福井・勝山市生まれ。

28歳。兄の影響で5歳から競技を始める。勝山高時代の2013年ジャパンOPで日本勢初優勝、14年全日本総合選手権で史上4人目の高校生V。五輪は16年リオ、21年東京、24年パリの3大会連続で8強入り。世界選手権は21年、22年連覇を含む5つのメダル。18年4月に男女を通じてシングルスの日本勢初の世界ランク1位に(現在は5位)。156センチ。

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