◆明治安田J1リーグ 第28節 清水1-1鹿島(31日・IAIスタジアム日本平)

 清水エスパルスはホームで鹿島と対戦し、1―1で引き分けた。出場停止を含め主力に複数の欠場者が出たが、前半20分にFW高橋利樹(27)の移籍初ゴールで先制。

後半29分、CKから同点を許したものの、優勝争い中の強豪から何とか勝ち点1を挙げた。8月は4戦勝ちなし(3分け1敗)で終了。勝ち点33で13位のチームはリーグの中断を挟み、次節は9月13日に敵地で新潟と対戦する。

 最悪の結果だけは回避した。清水は終盤、立て続けにピンチを迎えたが2点目は許さなかった。秋葉忠宏監督(49)は「ゴール前の粘りは素晴らしかったが、もっと意図的にハメに行く、ボールを動かしていかないと」と満点は与えなかった。市船橋高の先輩でもある鹿島・鬼木達監督(51)とは今季1分け1敗で終えた。

 今夏、J1浦和から加入したストライカーが仕事を果たした。前半20分、MF宮本航汰のパスを受けたMF松崎快が左から中央に折り返す。ゴール前に走り込んだFW高橋利がスライディングで泥くさく流し込んだ。J1での得点は浦和に所属した23年9月のG大阪戦以来通算2点目。「(加入してから)取れていなかったので、何としてもという気持ちだった」と振り返った。

 チームとしてもアクシデントに耐えた。DF金眠泰(31)、DFマテウス・ブルネッティ(25)の主力センターバック2人が出場停止。さらにMF嶋本悠大(18)、MFカピシャーバ(28)もベンチから外れた。指揮官が「柔軟に対応してくれた」と評価したように代わって22試合ぶりに先発した宮本や、15試合ぶりにスタメン入りし、この日がJ1通算350試合目となったDF吉田豊らが奮起。後半29分、CKから同点を許したもののGK梅田透吾のビッグセーブ連発も光り鹿島の猛攻を最少失点でしのいだ。

 リーグは中断に入り、次は9月13日に敵地で新潟と対戦する。秋葉監督は「心も体も整えながら厳しくトレーニングしていく」と貴重な2週間を見据えた。残り10試合。着実に勝ち点を積み上げ、目標の10位以内に食い込んでいく。

(武藤 瑞基)

 GK梅田(後半、強烈なヘディングシュートをはじくなど好セーブ連発)「みんなが体を張った結果、自分が触れる所に来た」

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