陸上男子100メートルで世界陸上2大会連続ファイナリストのサニブラウン・ハキーム(東レ)が2日、宮崎・都城市で合宿を公開。この日、東京世界陸上(13日開幕)の日本代表に選出され「本当は余裕を持って内定して、そこに向けて準備、という流れが一番だったけど、色々と(ケガなど)ハプニングもある中。

でも最大限の準備はしてきたので、これから2週間、しっかりと合わせていけたら」と語った。

 1日に宮崎入りし、この日から本格始動。「今日は短いスプリント。スタートを、この1か月やってきたことを再確認した」と約2時間、汗を流した。合宿は、同じく走り幅跳びで代表の橋岡優輝(富士通)とともに1週間を予定している。「違う種目で切磋琢磨(せっさたくま)して、頑張ってきた仲。世界一を目指してトレーニングしているということは、練習の質も高まる」とうなずいた。

 男子100メートルは桐生祥秀(日本生命)、守祐陽(大東大)、サニブラウンが内定。7月の全国高校総体(広島)で10秒00(追い風1・7メートル)をマークした期待の新星、清水空跳(星稜高)ら若い力もリレーメンバーに入った。ハイレベルな争いに「日本の短距離界がまた、活気を取り戻してきている」と受け止めつつ「厳しいことを言うような感じになるけど、ここで満足していたらダメかなという部分もある。本当の強豪国と比べると競技の実力が全体的に違うので。9秒7、8、9秒9台の選手がいっぱい出てくることが理想」と、全米選手権などを例に語った。

 東京・国立競技場で行われる国内での世界選手権。サニブラウンは「毎回目標としているのは、今までの自分よりいいパフォーマンスをすること」と掲げ「日本で世界陸上をやるという、またとない機会。この東京世界陸上を経て、もっと陸上を軌道に乗せていかないといけない。自分の結果を出すのもそうだけど、陸上競技をみんなに知ってもらうことが自分のもう一つの目標」と、思いを込めた。

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