車いすテニスの今季4大大会最終戦、全米オープンが2日に開幕する。2024年パリ・パラリンピック女子単複2冠で、世界女王の上地結衣(三井住友銀行)が、2017年以来の4大大会3冠に挑む。
7月のウィンブルドンで準優勝に終わり、惜しくも生涯ゴールデンスラム(4大大会全制覇とパラリンピック金メダル)達成の快挙を逃した。「悔しくて難しい試合だった。何をしたらよかったのかわからなかった。自宅に帰ってから、WOWOWさんの映像で何回も見返した。それでも、突破口は見つからなかった」。台頭する中国勢にやられた。
しかし、3冠も、過去に1度しか達成していない偉業だ。「まだ完璧な練習や試合が1度もできたことがない」という上地だからこそ、そのたぐいまれなる努力で、常に上を目指す。「新しくやりたいことができたりなど、毎試合毎練習自分がやるべき課題や挑戦が出てきて本当に終わりがない」。
全米は過去、2014年、2017年と2度の優勝を誇る。準優勝も7度と、最も得意なハードコートが舞台で、決して苦手ではない。全米前、米国に拠点を移している国枝慎吾(ユニクロ)を訪ね、練習をつけてもらった。
2日に、コタツォ・モンジャニ(南アフリカ)とのペアで、ダブルス1回戦を戦う。シングルス1回戦は、世界ランキング9位のリジ・デフリーフ(オランダ)と対戦する。過去の対戦は5戦全勝で、1セットも失っていない。