バレーボール男子 世界選手権壮行試合(2日、東京・有明アリーナ)

 バレーボール男子日本代表は2日、東京・有明アリーナで世界選手権(9月12日開幕、フィリピン・マニラ)に向け、ブルガリアとの壮行試合を行い、3―0で勝利した。第4セット(S)まで行われ、25―15で制して4―0とした。

 第4Sに出場した大塚達宣(ミラノ)は約2か月ぶりにコートに立った。7月に右肘関節内遊離体のため手術。復帰戦を終え「すごい緊張した。日本のファンの皆さんの前でプレーするのが1年以上ぶりで、会場の雰囲気を久しぶりに味わって、自分の中で上がってくる。改めてバレーボールができる喜びを感じた」と笑顔を交えて振り返った。

 出場したのは第4Sのみだが、3得点を挙げた。コートに入った直後は笑みを浮かべ、周囲の選手ヘ声をかける姿も見られた。「100%のパフォーマンスが出せる状態には近づいてきた」と手術の影響はないと胸を張った。

 手術をしたのは7月上旬。直後は肘をほとんど動かせない状況だったという。「びびりました。ほんまに戻るんかな?」と不安も大きかったと明かした。

そんな中でもターゲットとする世界選手権出場へリハビリを重ねた。「周りの人のサポートと、僕の努力です(笑)。早くバレーしたいというモチベーションをキープしていた」と早期の回復につながった。

 チームには8月の鹿児島・薩摩川内市での合宿から合流した。「普通だったら呼んでもらえない。いい選手が来るべきだと思っている。簡単に戻ってこられる場所ではないと思っているので、呼んでくださったことはありがたい。それと同時に来られない選手もたくさんいる。ここ(肘)のことは絶対言い訳にしてはいけない。日の丸を背負って戦う以上、責任を持ってやらないといけない」。強い覚悟で再出発を果たした。

 世界選手権へ向け、選ばれるのは14人。

壮行試合は15人がベンチ入りしており、1人は選ばれない。「チームに必要だと思ってもらえるパフォーマンスを出さないといけない。(代表に)残りたい気持ちは強い」と思いを語った。自身のモットーは「みんながいい顔をしてバレーをしてほしい」。チームの雰囲気のために常に笑顔でのプレー心がける。「存在価値を大事にしたい」と必要とされるピースとなることを目指す。

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