J2北海道コンサドーレ札幌は11日、ホーム・いわき戦(13日)へ、札幌・白旗山で調整した。2試合連続して右ウィングバック(WB)で先発し、2連勝の原動力となっているFW白井陽斗(25)は、順調にフルメニューを消化。

5月に敵地で対戦した際は1―1で引き分けた相手との再戦へ「前期は決定機を外して悔しい思いをしたので。本当に負けられない状況。いわき以上に体を張って戦いたい」と10位からの浮上へ、3連勝を絶対目標に課した。

 本職はFWも、持ち味のスピードを生かし直近2戦、右サイドでチャンスメイクしている。「FWをやっていて、その気持ちが分かるからこそ、今はアシストの方に欲がある。FWやシャドーに決めさせたいという思いが強い」。貪欲にゴールを狙う姿勢に変わりはないが、勝利のため得点につながる働きを念頭に置いて戦う。

 開幕から右WBの位置は近藤友喜(24)が務めていた。「ライバル」と公言していたが、その心境が最近、変わってきた。「右で出ていた時は友喜と勝負するっていう中で、あいつに寄せに行っていた感があった」。

 ボールを受けると自らドリブルで運んでいく近藤に対し、白井は「ボールが空中に浮いている間とか、ボールがない時の駆け引きが大事」と、スペースにどんどん入り込んでいくタイプ。その特長が柴田慎吾監督(40)が推し進める「スペースアタッキング」に合致。

躍動感あるプレーにつながり、より存在感を示せるようになった。「ずっと友喜はライバルだと思ってたけど、そうじゃない気がしてきて。2人で1つという。それが結局、一番相手に脅威になるし。今は2人で戦ってる感じ」。自らのスタイルを打ち出し、違いを見せることがチームのプラスになると再認識した。

 プレーオフ圏の6位仙台との勝ち点差は7。特長の異なる2人が共闘している札幌の右サイドは、巻き返しへの強力な武器となる。

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