マンUでは結果を出せていないサンチョ photo/Getty Images
プレミアでは結果を出せていない
ドルトムント時代の輝きはどこへ消えたのか。25歳のイングランド人FWジェイドン・サンチョの評価は落ち続けている。
ドルトムントで活躍していた頃はイングランド代表でも主力になっていくかと思われたが、その通りにはなっていない。歯車が狂ったのは2021年にドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したところからで、昨夏レンタル移籍したチェルシーでも目立った結果は出なかった。
今季はマンUからアストン・ヴィラにレンタル移籍することになり、難しい時間は続いている。ピーク時は1億3000万ユーロあった市場評価額も、今では2800万ユーロにまで低下してしまった。
そんなサンチョについて、リヴァプールで活躍した解説のジェイミー・キャラガー氏はよく持ち味の分からない選手と辛口コメントを残している。
「サンチョがドルトムントにいた頃、私とガリー・ネビルとでイングランド代表メンバーを選ぶ企画があったんだ。でも2人ともサンチョのことはあまり評価していなくて、選考から外していた。SNSでは『なぜサンチョを選ばないのか』と言われたよ。しかし、そこまでの力があるか分からなかったんだ。彼に関しては悪くないが、際立った長所が何なのかよく分からない」
「ラッシュフォードのことを批判したこともあったけど、ラッシュフォードはシュート、フリーキック、スピードなど評価点があったが、サンチョに関しては持ち味が全く分からない。頭の中でイメージ出来ないんだ」(『Daily Mail』より)。
マンUのレジェンドであるポール・スコールズ氏もサンチョの長所が分かっていない人物の1人だ。
「ヴィラ・パークは広いからね。スピード不足は懸念材料かもしれない。彼には才能があると思うが、強みは何なのか。内に切り込んでゴール上隅にシュートを決められるのか、相手をかわすことができるのか。彼は相手をドリブルで外す技術を備えているかもしれないが、そこから相手に追いつかれてしまうんだよ」
両者の意見で共通しているのは、ウイングとしてサンチョのスピードが不足しているとの見方だ。現代サッカーではフィジカルの強さがトップ選手への必須条件となりつつあり、特にウイングプレイヤーの場合はスピードと運動量が不可欠だ。サンチョはそこが不足しているところがあり、フィジカルバトルの激しいプレミアには合っていないのかもしれない。