松竹芸能と女子プロレス団体「2point5(ツーポイントファイブ)女子プロレス」(以下「2p5」)が11日、大阪市中央区の松竹芸能大阪本社で合同会見を行い、「お笑い&プロレス角座大会」と、2p5から「なにわ女子プロレス」に改名した上での旗揚げ戦を開催すると発表した。

 2p5は大阪プロレスの創設者でもあるスペル・デルフィンがプロデュース。

松竹芸能も全面協力して2022年に誕生した。YouTubeに特化したトリック映像を軸とした「血も流さない、けがもしない“戦隊もの”」(デルフィン)2・5次元のプロレス団体として創設したが、松竹芸能から“出向”したお笑いコンビ「いちご女子プロレス」ぽっぽら約10人のレスラーの希望はリアルのリング。デルフィンは「現在、大阪にはない女子プロレスの新団体として『なにわ女子プロレス』をたち上げ、法人化する。2ptはコンテンツとして横に置く(新団体に内包する)」と説明した。

 団体ロゴはタレント・中川翔子がデザインする。しょこたんは現在妊娠中とあってロゴはまだ完成していないが「作品を生むか、子供を産むか」(リングアナを兼ねるシンデレラエクスプレス・渡辺裕薫)のどちらが先かという状況らしい。

 なにわ女子プロレス設立にあたり、クラウドファンディングで協賛を募る。「私の58歳の誕生日」(デルフィン)という今月22日にクラファンサイト「CAMPFIRE」でスタートし、所属レスラーのフライング・ペンギンは「しょこたんさんの描いたロゴのTシャツやトートバッグなどを返礼品にします」と告知した。

 さらにお笑いの聖地「角座」がプロレスの聖地にもなる。今月27日に開催する「お笑い&プロレス角座大会」はリングではなく、ロープやポストのないマットを設営しての「マットプロレス」として行われる。2p5女子プロレス中心の女子レスラー、他団体の男子レスラーが激闘を繰り広げ、松竹芸人はネタを披露しつつ、プロレスラーとのコラボを展開するといった趣向だ。

 デルフィンは「子供の頃に見ていた『ひょうきんプロレス』がすごく楽しかった」と80年代のフジテレビを象徴したバラエティー番組「オレたちひょうきん族」のコーナーをオマージュした、笑いとプロレスの融合を目指すという。

渡辺は「芸人がレスラーになり、女子レスラーが漫才を披露する。指相撲の“ユビバーサルレスリング”など、お客さんを巻き込んだもの」も展開すると予告。今後は「髪の毛を吹いたり吹かれたり」という、あの松竹芸能のレジェンド漫才師も、レスラーとして“はるか・かなた”ではなく近い将来に登場するとした。

 松竹芸能の佐藤明石ゼネラルマネジャーは「松竹芸能では文化人や元アスリートの方がお笑いの人より活躍しているし、脱竹(芸人が松竹芸能を退所するムーブメント)に困っている。プロレスでタレントとしての幅が増えていけば」と切実な思いを口にしていた。

 ★お笑い&プロレス角座大会 9月27日、DAIHATSU心斎橋角座

 ★なにわ女子プロレス旗揚げ戦 11月24日、MBS茶屋町プラザ「ちゃプラステージ」

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