J1清水は11日、アウェー・新潟戦(13日)に向け、静岡市内で一部非公開調整した。秋葉忠宏監督が現役時代を過ごした古巣をたたき、13位からの浮上に意欲を見せた。
思い出の地で5試合ぶりの白星をつかむ。新潟には99年から04年まで在籍し、03年にはJ1昇格も経験。「入場者も4万人近かった。いい時を過ごさせてもらった」。デンカSで指揮を執るのはJ2水戸を率いていた22年以来3年ぶりとなる。相手は最下位に沈んでおり「死に物狂いで来る状況」なのは間違いないが、「その相手以上のパワーを見せられるか」と選手にハッパをかけた。
2月のホーム戦は新潟に退場者が出たこともあり2〇0と快勝した。ただ相手は多くの選手が入れ替わり、監督も交代している。「(2月とは)別チーム。自分たちにフォーカスしてやるべきことをやる」と見据えた。チームは4戦勝ちなし(3分け1敗)でリーグ中断に入ったが、6日のJ2磐田との練習試合は3〇0と快勝。長期離脱から復帰したFWアフメド・アフメドフが得点するなど「大きな成果が出た」一戦となった。
10試合を残して順位は13位。確実に勝ち点を積み、残留へ前進したいところだ。「順位としては(タイトルは)難しいけど、選手は向上心を持っていい反応をしてくれている」。故障者の続出でチーム状態は決して万全ではないが、総力戦で古巣を下し、上昇のきっかけをつかむ。