日本バスケットボール協会(JBA)は27日、都内での定時評議員会を開き、新会長に島田慎二氏を選出した。任期は2年。

前会長の三屋裕子氏は退任する。会長就任を受け島田氏は「一貫して変わらないのは、全てはバスケットボール協会の成長、発展にそういうアクションをとるのが良いかをクラブ時代からやってきた。日本バスケット界のために何ができるのかの観点でやってきた。急に何かが変わるわけではなくて、それをそのままいこうかな」とあいさつした。

 島田氏は26日にBリーグチェアマンの続投が決まったばかり。二刀流の役職就任については「逡巡しまくりました」としたが、「二刀流でやってほしいという声があるのならありがたいし、やるしかない」と覚悟を持ち、JBA会長を引き受けたという。「興せ、強いJBA」をスローガンとし、日本代表強化を目標に掲げた。「選手がパフォーマンスを発揮できる環境を整えていきたい」と今後の展望を話した。

 昨年11月、米NBAレイカーズの八村塁が日本代表のあり方などについてJBAに苦言を呈した。この件を受けて協会は海外でプレーする選手との窓口となる担当者を置く方針を示していた。島田新会長は「八村選手については、実際に日本に来たときに会っています。話しもしています。

ダイレクトにコミュニケーションが取れるようになっている」と話した。「協会の責任者として、コミュニケーションを取って日本を強くする前向きな話をしているので期待をしている。全方位でダイレクトにコミュニケーションを取って、風通しは良くなるんじゃないかな」と良好な関係性を強調した。

 また、Bリーグ・宇都宮の主将田臥勇太、女子日本代表のエースとして長年活躍したWリーグ・トヨタ自動車の大神雄子監督ら7人が新理事に就任した。「競技強化に精通している人を入れないとだめだと思っていた。田臥さんと大神さんがふさわしいと、満場一致で決まり、本人にも快諾いただいた」と選出の経緯を話した。強化委員長にはBリーグ・長崎GMの伊藤拓摩氏が就いた。従来のように専任者を探していたが、「専任でどなたかを探していくよりも、兼任でも伊藤さんの能力が最も優れている。現場感覚と経営感覚を持ってジャッジメントできる人はいない」という理由で白羽の矢が立ったという。体制を新たに、28年ロサンゼルス五輪をターゲットとし、強化を進めていく。

 ◆島田 慎二(しまだ・しんじ)1970年11月5日、新潟県出身。54歳。

日大卒。2012年に千葉ジェッツふなばし代表取締役社長に就任。15年にBリーグ理事、17年にBリーグ副チェアマン。19年に千葉ジェッツふなばし代表取締役会長を務めた。20年からBリーグチェアマンとJBA副会長に就任。

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