◆大相撲秋場所14日目(27日、東京・両国国技館)
横綱・大の里(二所ノ関)が大関・琴桜(佐渡ケ嶽)の休場により、不戦勝となった。土俵上で、不戦勝とアナウンスされると観客のため息が漏れた。
結びの豊昇龍―若隆景で横綱・豊昇龍(立浪)が敗れれば5度目の優勝が決まる一番は支度部屋でまわし姿のままテレビ越しに見つめた。豊昇龍の勝利し、優勝が持ち越しになったことを確認。1日取組が空くことには「しっかり気持ちを整えたい」と淡々。不戦勝を除き過去1勝6敗の豊昇龍との対戦については「しっかりやることやって集中していく」と静かに闘志を燃やした。
また大の里は今年の60勝目とし、初の年間最多勝を確定させた。後続の関脇・若隆景、同・霧島がともに敗れて16勝差となり、逆転できなくなった。大の里があと1勝するか、若隆景と霧島が1敗すれば単独の最多勝となる。
年間最多勝が一年納めの九州場所を待たずに決まるのは、2021年の横綱・照ノ富士以来となる。