巨人の球団歌「巨人軍の歌―闘魂こめて―」の初代歌い手を務めた歌手の三鷹淳(91)が、10月16日、17日に東京・新小岩の江戸川区総合文化センター大ホールで開催される日本歌手協会「第52回歌謡祭」(計4公演)に出演することになり、スポーツ報知に意気込みを語った。
同曲(古関裕而作曲、椿三平作詞・西条八十補作詞)は1963年に「巨人軍の歌」として発表され、同年レコードを発売。
今回三鷹が出演するのは17日の昼の部。長嶋さんの追悼ステージとなるが「ほぼ同世代なので亡くなられて、大変残念です。元気に歌いたい」と抱負を語った。
三鷹は長嶋さんとは自宅も近かったことから、食事をともにしたり、ゴルフ練習場で顔を合わせるなどの付き合いがあったという。「ふぐ刺しが大好きで、すごくたくさん食べられていたのが印象的。本当にすごい方で、今のドジャースの大谷翔平選手みたいな方。あんな方はもう出てこないですね」
昨年の東京ドームでの巨人の開幕戦では、球団創設90周年を記念してセレモニアルピッチに登場。90代とは思えないかくしゃくとしたユニホーム姿で力強い投球を披露し、大歓声を浴びた。その際、野球帽をかぶり、メガネをかけた姿が「長嶋さんにそっくり」という声も上がり、三鷹は「長生きしてて良かった。古関裕而さんがみんなに分かりやすい素晴らしい歌を作ってくれたよね」と振り返っていた。
観客として巨人戦を観戦した際、客席で「闘魂こめて」を歌っていると、「おじさん、歌うまいね!」と声を掛けられたこともあるという。
なお、三鷹と同じ17日の昼の部では、長嶋さんが芸名を名付けたことで知られる歌手の山口かおるも出演し、長嶋さんが好きだったというアローナイツの「献身」を披露する。
〇…今回の歌謡祭では、日本テレビ系「スター誕生!」から誕生した女性3人組アイドル「ギャル」が46年ぶりに再結成する。黒木真由美、目黒ひとみ、石江理世の3人で1977年にデビューしたが、石江の脱退後に中世古アキが加入。79年に解散していた。他に五木ひろし、菅原洋一、千昌夫、小柳ルミ子、由紀さおり、クミコらが出演。司会は合田道人のほか、伍代夏子、森口博子、あべ静江が務める。
◆三鷹 淳(みたか・じゅん)本名・持光正輝(もちみつ・まさてる)1934年1月7日、山口・宇部市生まれ。91歳。57年に国立音大声楽科卒業後、NHK「歌の広場」でデビュー。大洋ホエールズ球団歌「行くぞ大洋」も歌った。妻は演歌歌手・わかばちどり。