大相撲秋場所千秋楽(28日・両国国技館)

 横綱・大の里(二所ノ関)が2場所ぶり、5度目の優勝を果たした。1敗で単独首位の大の里は、結びの横綱決戦で2敗で追う豊昇龍(立浪)に押し出され、両者が13勝2敗で並び、優勝決定戦にもつれ込んだ。

決定戦では、大の里が右を差し、体を預け一気に寄り倒した。大の里の足が返っているのではないかと物言いがついたが、軍配通り、大の里の勝利となった。大の里は昇進2場所目で横綱初V。5度の賜杯は、元横綱・大錦、元横綱・朝潮、元横綱・柏戸、元横綱・琴桜、元横綱の三代目・若乃花、元大関・魁皇の6人と並ぶ。

 今場所は4日目に東前頭2枚目・伯桜鵬(伊勢ケ浜)に不覚を取ったが、強烈な当たりで対戦相手を圧倒する相撲を展開した。横綱に昇進した先場所は、押せないとすぐに引いてしまう悪癖が出てしまい、11勝4敗に終わった。しかし、今場所は見事に修正。相手によっては、受け止めてから出るなど安定した強さを見せた。

 ◆大の里 泰輝(おおのさと・だいき)本名・中村泰輝。2000年6月7日、石川・津幡町出身。25歳。日体大3年時にアマチュア横綱となるなど、数々のタイトル獲得。

23年夏場所、幕下10枚目格付け出しで初土俵。わずか4場所で24年初場所新入幕。同年夏場所で初優勝。25年春、夏場所と連覇を達成し、横綱に昇進した。192センチ、191キロ。

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