◆大相撲秋場所千秋楽(28日・両国国技館)
優勝決定戦で横綱・豊昇龍(立浪)に勝ち、5度目の優勝を果たした横綱・大の里(二所ノ関)は「いつも通りにできたことが、優勝につながった。うれしい」と喜びを口にした。
この日は本割で豊昇龍に完敗したが、決定戦では攻める相撲で勝利。「きのう、(二所ノ関)親方に淡々といきなさい、とアドバイスいただいたのに、本割は欲が出てしまい、淡々じゃなかった。だけど、決定戦では淡々とやることを意識して勝ちきることができた」と平常心を強調した。物言いがついたが「まあ、どうかなと感じでしたが、体は勝っていると思っていた」。
新横綱だった先場所では、悪癖の引き技が出るなどで、11勝4敗に終わった。「先場所は苦しかった。2度としたくない、味わったことのない経験だった」と振り返った。だが、その経験から今場所は切り替えた。「あまり考えすぎず、いつも通りにやることだけを心がけた。それを今回できたことが優勝につながった」。
横綱同士の優勝決定戦は、09年秋場所で、朝青龍が白鵬に勝って以来16年ぶりだった。「こういう形で東西の横綱が引っ張り、盛り上がってよかったんじゃないかと思います」と、笑顔を見せていた。