◆第104回凱旋門賞・仏G1(10月5日、パリロンシャン競馬場・芝2400メートル)

 今年、日本からクロワデュノール(3歳)、ビザンチンドリーム(4歳)、アロヒアリイ(3歳)の3頭の牡馬が挑戦。またも欧州の牝馬が立ちはだかる。

 最近10年で牡馬は【5・6・10・103】で勝率4・0%、連対率8・9%。対して牝馬は【5・4・0・25】で勝率14・7%、連対率26・5%と、率では圧倒している。牝馬は34頭の出走で、124頭の牡馬と同じ5勝。斤量で優位な牝馬が少数精鋭で挑み、昨年も1着ブルーストッキング、2着アヴァンチュールと牝馬のワンツーフィニッシュだった。

 英大手ブックメーカーのウィリアムヒルで1番人気(5倍)は2頭の牝馬で、まずは昨年2着だったフランス調教馬のアヴァンチュール(牝4歳)。前走のヴェルメイユ賞は中団で脚をため、最後の直線で堂々と抜け出してG1初制覇。59・5キロを背負って完勝し、本番では58キロ。さらにパフォーマンスの質が上がりそうだ。昨年の凱旋門賞の後、フェルラン調教師は「4歳になったら、さらに良くなります」と話しており、もくろみどおり力をつけてきた。

 もう1頭は欧州オークス3冠(英、愛、ヨークシャー)を達成したミニーホーク(牝3歳)。3冠目のヨークシャーオークスでは楽々と抜け出し、3馬身半差をつけて圧勝した。前走は斤量57キロだったが、55キロとなり日本馬の脅威に。

世界トップトレーナーのエイダン・オブライエン調教師は「私たちはミニーホークの本気の姿をまだ見ていません」と英レーシングポストのインタビューで語っており、さらなる強さを発揮しそうだ。

 他の海外の牝馬では仏オークス馬のゲゾラ(牝3歳)、ディープインパクトの孫娘で今夏のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSで2着のカルパナ(牝4歳)が、6番人気タイ(15倍)で並ぶ。牡馬でも昨年の1番人気(4着)で、ビザンチンドリームが制したフォワ賞で2着だったソジー(牡4歳=4番人気、11倍)など、多くの難敵がスタンバイしている。

 日本馬はクロワデュノールが3番人気(9倍)、ビザンチンドリームが4番人気タイ(11倍)、アロヒアリイが8番人気タイ(17倍)となっている。

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