◆テニス ▽木下グループ・ジャパン・オープン第5日(28日、東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園)

 初来日した世界王者カルロス・アルカラス(スペイン)が、1回戦で痛めた左足首の不安を吹き飛ばすプレーで4強入りを決めた。同33位のブランドン・ナカシマ(米国)に、1度もサービスゲームを落とすことなく、6-2、6-4でストレート勝ち。

準決勝では、22年全米決勝の再現となる同12位のカスパー・ルード(ノルウェー)と対戦する。

 来日3戦目にして、ようやくアルカラスが本領発揮だ。武器であるフォアハンドの強打を連発し、満員の観客の度肝を抜いた。「信じられないほどのいいプレーができた。これを続けていきたい」。ナカシマとのパワー対決に楽々と勝利だ。

 2回戦で、3度も失ったサービスゲームを、この日は全くブレイクさせず。それどころか、ブレイク・ポイントさえ握らせない力強さで、「こういう状況(左足首を痛めたこと)であるからこそ、もっと攻撃的にしよう」と、ショットをたたき込んだ。

 この日の勝利で、2023年にマークした自己最多の勝利数に並ぶ年間65勝目となった。準決勝では、自己最多を更新する66勝目がかかる。「自分としてはベストシーズンをおくっている。やっていることにハッピーだ」。

 初めての日本も満喫中だ。海外で名所として有名な渋谷のスクランブル交差点にも行った。「おもしろかった」。スペイン国旗を振る超満員の観客にも「東京に来てからのサポートに感謝している。すごいエネルギーを感じている」と、大喜びだ。

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