◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン 最終日(28日、大阪・泉ヶ丘CC=6993ヤード、パー71)
プロ9年目の勝俣陵(ロピア)が単独首位で出て1イーグル、4バーディー、4ボギーの69で回り、通算20アンダーで初優勝を飾った。優勝賞金2000万円を獲得した。
優勝会見の一問一答は以下の通り。
―初優勝の心境は
「すごいうれしい気持ちだけど、また来週のことを考えている。優勝は今日までで、また明日から練習したい」
―プロ9年目で初優勝。これまで長かったか
「いま考えれば、シード4年目で優勝はそんなに長くはなかった。ずっとやっている時はなかなかうまくいかないし、後輩や同級生や先輩たちが活躍してる中、自分は結果を出せない気持ちが強かった。やってる時は長く感じていた」
―年下の若手が活躍。焦りは
「焦りは感じてなかった。自分も早く優勝したい気持ちはあった」
―今年が20代で最後の年
「20代で1勝はしたいと思っていた。コーチとも『30歳くらいからしっかり勝てる選手になろうね』と話してたので、その目標には近づいた」
―14番のイーグルで心境が変化した部分は
「(気持ちが)締まってた部分はあったけど、あのイーグルで4打差と自分でも分かってた。そんな中、安心しちゃった部分はあったのが、その後の2ホールで3パットになってしまった」
―15、16番で2連続3パットでボギー
「相当しんどかった。19(アンダー)で下が上がってると分かっていたので落とせない。17番は簡単なホールじゃないし、18番は絶対にバーディーを取れるホールじゃない。
―ウィニングパットを決めた時は
「うれしさより、バーディーパットをショートした恥ずかしさがあった。最後は優勝したというより、カッコ悪いなと思った。先輩、後輩たちが水かけで待ってくれた時に『あ、優勝したんだ』という気持ちになった。涙が勝手に出てきた」
―昨夜は
「毎日銭湯に行っていて、最後はどんなガッツポーズしようかな…と考えてた。カッコよくしようと思ってたけど、頭が真っ白になってできなかった」
―どれくらい入ったのか
「昨日は緊張してたので、いつもの半分くらいの30分で切り上げた。塩サウナで毎日全身に塩をぬりたぐって、変なものをはらって神頼みをした。(体が)つるつるになった」
―毎冬ともに合宿をしている片山晋呉さんから連絡は
「昨日の夕方に電話をいただき、『いい感じだね。4番のアプローチもよかったね』と言ってもらった。今日の朝も『誰でも緊張するし、ミスはするもの。冬にやった練習は緊張した場面でできることを教えてる。しっかり出し切ってこい』とLINEでメッセージをもらった。緊張してたのが一気になくなった」
―中学2年で野球をケガで断念し、14歳でゴルフを始めた。
「高校で迷惑をかけないように、土日に1500球とか打っていて、高校でも朝のホームルームの前から練習して、夜8時までしかダメだけど9時まで練習してた。今考えたら、そんなに厳しくなかった。好きだったのでやり続けていた。自分でいうのもアレですけど、努力はした。練習は頑張ってた」
―妻・あやかさんと長女が来場していた
「9番ホールで3打目に向かってる時に、子どもに『パパ~!』と言われた。最初は妻の友人の子がいたので、自分の子だと気づかなかった。よくよく見たら自分の娘だ、来てるんだと分かった。それまでは何も知らなかった」
―奥様への思いは
「いつも僕が留守で、子どもの面倒も見てくれます。いろいろと僕よりしっかりしているので、ちょっと道を外れるというか、違う選択をしそうになった時に『それちょっと違うんじゃないの』と言ってくれる。妻がいなかったらレギュラーツアーにいられなかったかもしれない。しっかりした妻なので、すごい支えられてます。今日見てもらえて本当によかったです」