昨年9月の大相撲秋場所限りで現役引退した元大関・貴景勝の湊川親方(29)=常盤山=の引退相撲が4日、東京・両国国技館で開催された。断髪式では大の里(25)=二所ノ関=、豊昇龍(26)=立浪=の両横綱や東京都の小池百合子知事ら約300人がはさみを入れた。

師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)の止めばさみで大銀杏(おおいちょう)に別れを告げた。涙は一切見せず「表情を変えないのは現役時代から貫いてきた。幸せな気持ちだった。最後の花道を皆さんにつくっていただいた」と感謝した。

 激しい突き、押しを武器に4度の優勝を遂げ、大関在位30場所。現役時代は180キロを超えたこともあった体重は、引退から1年ほどで50~60キロほど落ちたという。現在は常盤山部屋付きとして後進を指導しており、両脇を大胆に刈り上げる髪形にした29歳の青年親方は「いい力士を育てるスタートという気持ち。先輩方や若い力士たちからも学んで、吸収してやっていきたい」と表情を引き締めた。(大西 健太)

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