8月の世界選手権団体総合で金メダルを獲得した新体操日本代表の鈴木歩佳主将(ミキハウス)が5日、都内で会見を行い現役引退を正式に表明した。

 昨夏のパリ五輪を逃して一時は引退も頭をよぎったが、「まだやり切れていない自分がいた」と翻意し、臨んだ1年で日本史上初となる団体総合の金メダルを手にした。

時より声を詰まらせながらも晴れ晴れとした表情を浮かべ、「一番はやり切れた気持ちが大きい。世界選手権で金メダルを獲得することができてやっと自分たちの頑張りが報われたなという思いと、ここにくるまでにたくさんの方々にご声援いただいて、サポートいただいてここまで頑張り続けてこられて、たくさんの方々に感謝の気持ちでいっぱいです」と話した。

 11年の日本代表生活を振り返り、思い出を聞かれると、「今年の世界選手権の団体総合で金メダルを獲得しているのと2019年にも種目別で金メダルを獲得しているので、新体操をやっている中で2度の世界一に輝けたことはかけがえのない財産だなと思う」と感慨深げに話した。

 今後はまだ正式にはきまっていないが、後輩たちを陰から支えていく。「私が引っ張ってきたチームがこれから活躍することを楽しみにしていますし、私が一番近くでチームのことを見てきたので、やっぱりみんなの明るさだったり、パワフルさがすごく私自身も勇気づけられたし、頑張る原動力にもなっていたので、そんなみんななら、絶対にうまくやれると信じています。何か困ったことや気になることがあったら相談に乗るし、少しでも力になれたらいいなと思う」と引退後も後輩の背中を押していく。

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