◆WBC強化試合 オリックス4―3日本(2日・京セラドーム大阪)

 侍ジャパンのRソックス・吉田正尚外野手(32)が2日の強化試合・オリックス戦に「5番・左翼」で出場すると、5回1死で右翼5階席へチーム初安打となる特大のソロを放った。第3打席では右安打をマークしマルチ安打。

前回23年WBCで大会史上最多13打点を挙げたWBC男が古巣の本拠地で勝負強さを見せつけた。

 侍ジャパンの吉田が、きれいな軌跡を刻んだ。「ボールの内側で、いいスピンがかかったと思います」。5回1死まで無安打。ひと振りで空気を変え、安どした。1ボール1ストライクからの3球目。九里の内角カットボールを仕留めた。

 右翼5階席へ特大アーチ。少年時代にローズ(近鉄)やカブレラ(西武)のフルスイングに見ほれた京セラDでの本塁打は、22年10月27日の日本シリーズ第5戦・ヤクルト戦でマクガフから放ったサヨナラ弾以来だ。「元気な姿を見せられて、すごく歓声も届きました。力になりました」。22年まで本拠地としたファンも喜ばせた一撃は、速報アプリ「NPB+」によると飛距離126・5メートル。

7回にも右前へ運び、チーム唯一のマルチ安打を記録した。ポスティングでメジャー挑戦し、4シーズン目。古巣にも礼を尽くしていた。

 2月24日に帰国し、翌25日に行われたバンテリンDでの非公開練習から合流。この日の強化試合から出場が可能だった。試合前には自身で手配し、桶詰の高級すしなどを大量に差し入れ。自身がプロデュースした成長期用プロテインも添えた。選手、スタッフ、そして家族にも届けるための心遣い。青学大の先輩にあたる杉本から「よう(バットが)振れてるな」と声をかけられ、笑みがこぼれた。

 初出場した23年のWBCでは、大会史上最多の13打点を挙げた。特に準決勝のメキシコ戦では、3点を追う7回に値千金の同点3ラン。この日も同様に内角球をすくい上げた。

大谷、鈴木、村上、岡本と形成するメジャー組の一角。3年が経過しても「WBC男」は頼りになる。(長田 亨)

【記録メモ】 日本は3番・鈴木(カブス)、4番・村上(Wソックス)、5番・吉田(Rソックス)のメジャーリーガーでクリーンアップを組んだ。これまで23年に大谷(当時エンゼルス)、吉田(Rソックス)の2人はあるが、3人がメジャーリーガーは初。また大谷(ドジャース)と先発の菊池(エンゼルス)を加え、5人のメジャーリーガーが先発。これは、09年WBCの韓国戦、キューバ戦、米国戦でイチローマリナーズ)、福留孝介(カブス)、城島健司(マリナーズ)、岩村明憲(レイズ)、松坂大輔(レッドソックス)の5人が先発したのに並ぶ最多。

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