いずれ向き合うはずのテーマが、先送りされたままになっている。実家の将来をめぐる問題は多くの家庭に共通するが、当事者同士の会話は思いのほか進んでいない。

株式会社NEXERと株式会社大中環境による調査(2026年4月、全国の男女300人を対象にインターネットで実施)は、その実態を数字で示した。

 調査では、親が持ち家に住む人のうち、実家の将来について考えたことがあると答えたのは47.3%。一方で、考えたことがない人も52.7%とほぼ同水準で、意識の分かれが見られる。関心はあっても具体像を持てていない層が一定数いるとみられる。

 将来、実家を相続した場合の意向は、自分や家族が住むが47.7%で最多。売却24.0%、解体8.0%が続いた。住み継ぐ意向が半数近くを占める一方、維持費や立地、老朽化を理由に手放す選択も無視できない割合に達している。

 しかし、こうした意向が家族間で共有されているとは限らない。実家の処分について親や家族と話し合ったことがある人は13.0%にとどまり、87.0%が未経験と回答した。考えたことがある人が半数近くいる状況と比べると、行動への移行が進んでいない。

 話し合いにくい理由は、必要性を感じていないが39.5%で最多。親に切り出しにくい20.7%、縁起の悪さを感じる17.2%が続く。

心理的な抵抗と問題の先送りが重なり、対話の機会が生まれにくい構図がうかがえる。

 加えて、実家を解体する場合の不安としては、費用が56.0%と突出した。手続き9.0%、業者選び7.7%と続き、費用感や進め方に関する情報不足が背景にあるとみられる。家族内での合意形成と情報整備の遅れが、将来の負担を膨らませる可能性がある。

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