気温の上昇は、現場の前提そのものを変えつつある。建設業界では、熱中症対策が日常業務の一部となる一方で、工期やコストとの両立が新たな課題として浮かび上がっている。

レバレジーズの調査(2026年3月、施工管理職573人を対象に実施)は、その現状を施工管理職の声から映し出した。

 2025年夏の現場では、熱中症対策を実施していたと答えた人が87.6%に達した。内容は休憩時間の増加66.7%、空調服などの支給52.8%、水分や塩分補給の徹底51.8%が上位を占める。対策の効果については8割以上が十分に機能していたと感じている。

 一方で負担も顕在化している。対策備品によるコスト増が40.0%、工期調整に伴う人件費負担の増加が38.4%、人手不足により休憩を確保しにくいが33.3%と続き、安全確保と効率の両立に苦慮する状況がうかがえる。

 工期への影響も無視できない。猛暑による遅延を経験した人は64.2%にのぼり、2026年夏も遅延の可能性が高い、あるいはやや高いとする回答は計76.4%に達した。気候条件の変化が工程管理の見直しを迫っている。

 今後のリスクについては、77.0%が例年より高まる可能性があると回答した。背景には猛暑日の増加に加え、人手不足47.8%や残業制限による作業時間の偏り44.9%といった労働環境の変化がある。対策としては人員増加45.7%、助成制度の拡充39.6%、夏場を前提とした工期設定38.2%が求められている。

安全対策の徹底だけでなく、制度や工程の設計を含めた対応が問われている。

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