歌舞伎俳優の中村勘太郎、中村長三郎が24日、東京・両国の江戸東京博物館で同所のリニューアル記念特別展「大江戸礼賛」(4月25日~5月24日)の取材会に出席した。

 中村勘九郎前田愛夫妻の長男と次男で、江戸歌舞伎の礎を築いた初代中村(猿若)勘三郎の伝統を継ぐ中村屋の2人。

館内には実物大の中村座が展示されている。祖父の18代目中村勘三郎さんが、江戸時代の芝居小屋を「平成中村座」として再現した縁もあり、勘太郎は「リニューアル前に家族で見に来て、うれしくて写真をたくさん撮った思い出があります。江戸のことを深く知ることができて興味深い」。長三郎も一新された館内を事前に見学し、「新しい発見があって、楽しかったです」と声を弾ませた。

 勘太郎は絵師の歌川国芳がお気に入り。今回の特別展で印象に残った作品として、葛飾北斎の「椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)」の挿絵をもとにした国芳の「讃岐院眷属(さぬきいんけんぞく)をして為朝をすくふ図」を挙げて「鰐鮫(わにざめ)に人が乗って戦っている構図が面白くて、見ることができてうれしかった」と喜んだ。長三郎は「東都両国ばし夏景色」(橋本貞秀)について「細かい筆使いが素敵でした」と称賛した。

 ほかにも歌川国貞の「役者化粧姿絵中村芝翫」、東洲斎写楽の「市川蝦蔵(えびぞう)の竹村定之進」など、歌舞伎に関連する作品が多数、展示されている。勘太郎は「当時のにぎわいが伝わる絵がたくさんある。昔の人々が歌舞伎に熱狂していたのを見られて楽しかったです」と振り返った。

編集部おすすめ