卓球 アジア選手権国内選考会 最終日(27日、埼玉・所沢市民体育館)

 決勝トーナメントの女子決勝が行われ、23歳の長崎美柚(木下グループ)が優勝し、10月のアジア選手権(ウズベキスタン)の出場権をつかんだ。決勝では、準決勝で早田ひなを破った21歳の赤江夏星(ともに日本生命)を3―2の死闘の末、勝ちきった。

 2―2の最終ゲーム(G)。持ち前の強打で押し切り、優勝を確信すると、「キャ~!」と絶叫し、右手でガッツポーズを決めた。平日にもかかわらず訪れた大観衆の拍手にねぎらわれ、笑みがはじけた。「正直驚きの気持ちです。ポジティブに卓球を捉えることができない時間もあって、今もそうなんですけど。自分に全く期待していなかった。結果的にはうれしく思います」と喜びをかみ締めた。

 大接戦を勝ちきった。1―0の第2ゲーム(G)は先にゲームポイントを握られながら粘ったが、赤江の前後に揺さぶるサーブに対しレシーブでミスが出て17―19の接戦の末に落とした。それでも第3Gは13―11で取り切り、最後はサーブ3球目のバックドライブなど攻撃的な姿勢を貫き、粘る相手を振り切った。2月の世界卓球団体戦の選考会では準決勝で面手凛(日本生命)に敗れ、推薦出場だっただけに“文句なし”自らの手で勝ち取った。

 ここ数か月は「コップの中から水があふれる感覚」だったと告白した。

世界ツアー、国内選考会、Tリーグと過密日程の中で技術練習が積めず、体作りも計画通りいかない。それでも試合はやってくる中で不安が重なり、心身のバランスを崩した。その中で3月に左足首を捻挫し、けがも抱えながら戦い「練習をしない日もあった。やっても1時間とか」と大好きだった卓球に対してネガティブな感情が起こることが多くなった。

 そんな紆余曲折があった中での優勝。アジア選手権の結果次第では、27年の世界選手権個人戦への2度目の出場も見えてきた。9月の愛知・名古屋アジア大会には既に代表入りしている。23歳のサウスポーは「(23年の)世界選手権個人戦では早田(ひな)選手と対戦させてもらって、普段の何十倍も強くて、これが“世界”だと学ぶことができた。その経験を生かして(大舞台で)後悔のないように頑張りたい」と力を込めた。

 ◆選考会方式 出場選手を8組に分けた総当たりのグループリーグを行い、各組成績トップの計8人が決勝トーナメントに進出し、優勝者がアジア選手権の出場権を獲得。同大会の日本代表は、男女シングルスは各最大5人で全日本選手権優勝者の男子・松島輝空、女子・張本美和は既に代表権を持つ。残り各3枠は、権利者を除いたエントリー14日前の世界ランク上位選手などで決まる。

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