JRAは15日、26年度の顕彰馬にオジュウチョウサン(牡15)を選定したと発表した。昨年は2票(158票中117票)足りず届かなかったが、今年は86・6%の支持を集め、中山グランドJ5連覇を含む、JG1・9勝馬が障害馬として2頭目、史上39頭目の勲章を手にした。

今年3月に定年引退した国枝栄元調教師(71)は調教師として13人目、21年2月に引退した蛯名正義元騎手(57、現調教師)が騎手として8人目の顕彰者に選ばれた。

 

 歩みを止めないホースマンに新たな栄誉が与えられた。記録にも記憶にも残る数々の名馬を育て上げて、今年3月に定年で引退した国枝元調教師が、調教師では史上13人目の殿堂入りを果たした。「長年、競馬、馬に携わってきたことが顕彰者に選出という形で認められたのは大変にありがたく光栄に思います」と心から感謝した。

 1990年に厩舎を開業して以来、競走馬をアスリートとして尊重する“ホース・ファースト”の信念を貫いた。JRA通算1123勝(うちG1・22勝)を挙げて、10年にアパパネ、18年にアーモンドアイで牝馬3冠を2度達成するなど、牝馬G1(84年以降)で松田博資元調教師と並ぶ史上最多タイの12勝を挙げて“牝馬の国枝”の異名をとった。「私を応援していただいた馬主様、厩舎スタッフ、JRA、競馬ファンの皆様、理解してくれた家族など多くの皆様に、そして一生懸命走ってくれた馬たちに心より感謝します」と、コメントにも周囲への気遣いを忘れない人柄がにじんだ。

 調教師引退後の今年4月からは、補充員の厩務員として美浦・小島茂之厩舎で働き始めるなど異例の転身を遂げて話題を集めた。「俺から馬を取ったら何も残らないからな。調教師の時とは違って、担当の一頭にダイレクトに集中できて、ずっと接していくのは面白いよ」。尽きることのない探究心で、まだまだ馬とともに走り続けていく。(坂本 達洋)

 ◆国枝 栄(くにえだ・さかえ)1955年4月14日生まれ、岐阜県出身。

71歳。89年に調教師免許を取得、90年開業。99年のスプリンターズS(ブラックホーク)でG1初制覇。10年アパパネ、18年アーモンドアイと牝馬3冠馬2頭を育て上げた。JRA通算9530戦1123勝。JRA・G1・22勝を含む重賞70勝。海外G1は19年のドバイ・ターフ(アーモンドアイ)で勝利。

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