21日に行われるサッカーW杯北中米大会・日本―チュニジア戦を前に、チュニジア共和国のアハメッド・シャッフラ特命全権大使(56)が19日、都内のチュニジア大使館でスポーツ報知の取材に応じ、自国への期待と本音を語った。

 シャッフラ大使は、チュニジアの初戦となるスウェーデン戦(1―5)を大使館でスタッフとともに観戦した。

「ああいう結果になったからこそ、逆に日本戦は拮抗(きっこう)した戦いができるのではと思っています」と分析。チュニジアは初戦後にラムシ監督が解任され、新監督にルナール氏が就任。「フットボールは何が起きるか分からないので、日本戦のスコア予想は難しい」とした上で「コーチ(監督)が代わったから、気分も一新されて勝てる可能性もあるのでは」と期待感を口にした。

 大使館関係者によると「大使は普段は表情を変えない堅いイメージですが、サッカーになるとアツい」人柄なのだとか。そこで「大使としてでなく一個人として前回の試合をどう思うか」と質問すると、「ヒドかった。結果だけではなく、内容も本当にヒドかった」と苦い顔で思わず本音を漏らした。「監督選びからうまくいかず、選手が混乱していた。政府は特に何もできませんが、サッカー連盟が国内の声にかなり敏感になっていた」と裏事情もチラ語り。「チュニジア人はオプティミスト(楽天家)なので、気持ちの切り替えも速い。新監督はアフリカのことを知っているし、選手との交流もしっかりできているので、何かしらの変化が起きることをみんな期待していますよ」と言葉に力を込めた。

 チュニジアと日本の関係は深い。日本は1956年のチュニジア独立後にすぐ国交を結んだ国のひとつ。

今年は両国修好70周年にあたる記念の年だ。日本からの観光客は20年末に始まったコロナ禍でガタッと落ち込み、近年は徐々に戻ってきていたものの、中東情勢や円安の影響で再び観光客数が鈍化した。

 シャッフラ大使は自国を「地中海の中心でアフリカ、アラブ、ヨーロッパ文化の交差点。国としても7000年の歴史を誇ります。カルタゴ遺跡など世界遺産(文化遺産)も8つあり、地中海からサハラ砂漠のオアシスまで美しい名所がたくさんあります」とアピール。「今はコロナ禍前のレベルまで観光客が戻るが目標。W杯で日本人の方にも素晴らしいものを見たって思えるような試合をして、チュニジアを注目していただければうれしいですね」と、次戦が両国がより深い友好を結ぶきっかけになることを期待していた。(樋口 智城)

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