◆テニス ▽ウィンブルドン第7日(5日、英国・ウィンブルドン)

 女子シングルス4回戦で4大大会4度の優勝を誇る世界ランキング14位、第14シードの大坂なおみ(28)=フリー=が、日本女子22年ぶり3人目となる大会ベスト8進出を決めた。世界1位のアリーナ・サバレンカ(28)=ベラルーシ出身=に6―2、7―6の1時間28分でストレート勝ち。

日本女子が4大大会で第1シードを破ったのは史上初めての快挙となった。準々決勝では同9位のムホバ(チェコ)と対戦する。昨年まで芝を苦手としてきた大坂の成長をテニス担当の吉松忠弘記者が「見た」。

 この1年、大坂のテニスは大きく変化している。昨年4月ごろから、赤土対策として、強打一辺倒のスタイルから、詰将棋のような組み立てを重要視したスタイルに転換した。3~4本、深く打ち込むショットで振り回し、相手の返球が甘くなったところを仕留めるのだ。

 赤土では、球足が遅いため、無理に強打しても簡単に決まらない。しっかりと組み立て、チャンスボールをつくって初めて得点となる。この取り組みが、芝にも好影響を与えてきた。特に芝では、球の回転やパワーが生きる。大坂が全力で打たなくても、十分に押し込めるのだ。

 しかし、スタイルを転換しても、芝では、それに伴う足運びを改善する必要がある。

滑りやすく、足元が不安定なため、重心を低く、細かく動かすことが要求された。それが、昨年までの大坂には、芝での経験が浅いため難しかった。

 以前、大坂は、動けるようになった理由を「トレーニングを増やし、体を絞ったことで軽くなった」と話していた。今大会、苦手だったドロップショットの処理も、軽やかにこなす。体が動き、足運びもなれ、心も安定。心身ともに充実したスタイルが、聖地で花を開かせている。(吉松 忠弘)

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