陸上十種競技で2012年ロンドン、16年リオ五輪十種競技代表の右代啓祐が8日、東京・国士舘大世田谷キャンパスで会見を行い、十種競技の第一線から退く意向を示した。「今年の日本選手権(6月)を節目として卒業する決断をした」と話し、派遣標準記録突破もできれば競技続行も視野に入れていたが、「標準が切れない事実に直面した」と今回の決断に至った理由を明かした。

 現在は国士舘大陸上競技部の監督として指導者としても活動している。それでも「諦めが悪い」とし、「円盤投げで自己ベストを狙えるんじゃないかと確信している」と1種目に絞り、競技現役は続行する。「一番やり応えがある。手応えを感じている」と円盤投げを選択。円盤投げの選手として初陣は11月の競技会を予定し、来年の日本選手権出場を目指していくと掲げた。

 2日間でさまざまな種目を行う十種競技。「苦手なものと向き合いながらオールマイティーに戦わないといけない。競技以外の苦しい局面でも乗り越えてきた経験があるから、どんなことでも乗り越えられる自信に直結。競技力が上がるほど悩まなくなった」と競技とともに人としても成長したと話した。

 20年間取り組んできた十種競技に対しては「おなかいっぱい楽しんで競技をできた」と笑顔を見せ、未練はない様子だった。長いキャリアの中で日本人初の8000点突破、十種競技日本勢48年ぶりの五輪出場、リオ五輪旗手など思い出は多く、一つには絞れない様子。「そうあり続けられた自分は誇らしい」と第一線を走り続けてきたことに胸を張った。

 ◆右代 啓祐(うしろ・けいすけ)1986年7月24日、北海道・江別市生まれ。39歳。札幌第一高―国士舘大―国士舘大大学院。11年スズキ浜松AC入りし、12年ロンドン五輪20位。旗手を務めた16年リオ五輪も20位。国士舘大准教授を務め、24年には国士舘大の陸上競技部監督に就任。妹・織江は元やり投げ選手。弟・啓欣(ひろよし)は十種競技も活躍。196センチ、95キロ。

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