ラグビー元日本代表のプロップ、中島イシレリが現役引退することが1日、分かった。この日都内で取材に応じ「引退です」と明かした。

日本代表9キャップで、2019年W杯日本大会では日本の8強進出に大きく貢献した中島は、昨季終了後の6月に神戸を退団。その後、新たな移籍先などは探していなかったという。「自分のタイミングで発表したかった」と語った。

 中島は4月、リーグワンが来季から新たな選手登録規定を定めることを受け、シーズン終了後に「引退を考えています」と語っていた。新たな区分分けは主に、日本出身選手の出場機会増を目的としており、特例をのぞいて海外出身の中島らは、出場機会の減少が見込まれる。W杯での躍進など日本ラグビーに多大な貢献をしながら、日本出身選手と海外出身選手に区別される精神的なショック、そして自身の契約にも大きな影響があったと言い「だからもう、ラグビーはやめた方がいいんじゃないかと」と、決断に至った胸中を明かした。

 思わぬ形での引退となったが、寂しさは「いや、全然」と中島。ただ「俺たちのせいみたいになっているかなと。外国人がいっぱいいるから、日本人が出られないと。日本のラグビーを強くするためだけに、皆頑張っているだけなのに」と無念さもにじませた。日本国籍や代表キャップを持ちながら海外出身枠となる選手らは、東京地裁に新規定の施行差し止めの仮処分を申し立てており、リーグワンは7月30日、選手と和解に向けて協議を進めていることを発表した。仮に自身が、日本出身選手枠と変更になった場合、決断は揺らぐのか。

中島は「それは、大丈夫です。次の未来の子たちを応援します」と、潔く語った。

 トンガ出身の中島は、流通経大に入学した2008年に来日。15年に日本国籍を取得した。19年W杯では、全5試合に出場。ムードメーカーとして日本の「ワンチーム」に一役買った。日本でのキャリアを振り返り「楽しかったですね。いい思い出」とキッパリ。「日本のラグビーが強くなった時に、俺がみんなと一緒にそこでやってた。ワンチームで。それで成功したのかなと」。この日は元日本代表のプロップ、垣永真之介さんが主催したイベントに選手らと参加。

「イベントでも、みんな楽しく。わざわざ今日、来てくれて。楽しい時間になっているじゃないですか。ラグビーは、そうですよ」と、様々な垣根を越えた楕円のつながりにしみじみ語った。

 「ちょっと、一回ラグビーからは離れます」と中島。この日のイベントでは、自身のブランド「イヤボイ(Yeaboii)」の販売や、ファンとの交流を楽しんだ。次なるステージを見据えつつ「イヤボイです。もっと日本人らしく、頑張ります。中島として。イヤボイして」と、最後は周囲を笑わせながら明るく話した。

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